結婚の条件６３ 〜flashback〜 side YUNHO ページ7
ﾕﾉ「A…？！」
朝、目覚めるとﾍﾞｯﾄﾞにいたはずのAがいなくなっていた
また消えた…？
それとも…
最悪なことが頭を過る
昨夜 Aを無理矢理抱いた
絶望の闇で押し潰されそうなAに生きる証を刻むため
俺を憎んでもいい
それでもいいから現実を
いや、
俺を見て欲しかった
慌てて寝室を出ると
ﾘﾋﾞﾝｸﾞのｶｰﾃﾝがゆらゆらと揺れていた
そこはﾊﾞﾙｺﾆｰへと降りる窓
まさか…？！
ﾕﾉ「A！」
ﾊﾞﾙｺﾆｰの先に立つA
その背中から翼を出し
今にも飛び立っていきそうな気がした
ﾕﾉ「A！」
A「ﾕﾉ」
ﾕﾉ「そこで何している？！」
A「何って朝日を見ていたの」
ﾕﾉ「朝日…？あさ…なんだ…朝日か…っ！」
A「ｸｽｯ…心配した？私がここから飛び降りるんじゃないかって」
ﾕﾉ「わかってるならどうして黙ってﾍﾞｯﾄﾞから出ていくんだ？！」
A「ごめんなさい。どうしても見たくて。あなたが綺麗だって言ってたｿｳﾙの朝日を…」
ﾕﾉ「A…」
冷えきった体を抱き締めると
そのまま体を預けるように寄りかかって来た
A「ﾕﾉ…」
ﾕﾉ「ん？」
A「ここで…あの地平線から昇ってくる朝日をずっと見ながら考えてた…」
ﾕﾉ「何を…？」
A「…ﾁｬﾝﾐﾝのこと…」
ﾕﾉ「…今更…ｱｲﾂの何を考え…」
A「ﾁｬﾝﾐﾝは生きてる」
ﾕﾉ「A…っ！」
A「ﾁｬﾝﾐﾝは生きてるわ。この空の下のどこかで…」
ﾕﾉ「もうやめろっ？！」
A「でも」
でも…？
A「でも…もう一緒にこの朝日を見ることも…感じることも…こうして私を抱き締めることもできない…そうでしょ？ﾕﾉ…」
A…
そんなことを考えながら
ここに立っていたのか…？
A「ﾕﾉ…もう一度待ってもらってもいいかな…？今度こそちゃんと心の整理をしたいの…そしてあなたのところへいきたい…」
ﾕﾉ「…なら俺はどこでお前を待てばいいんだ？」
A「ここで」
ﾕﾉ「お前は？」
A「ﾁｬﾝﾐﾝを感じたことのない場所…そこでもう一度見つめ直すわ…」
ﾕﾉ「お前に会いたくなった時は？」
A「会いにきて？」
ﾕﾉ「俺がわざわざ会いに行くのか？」
A「そうよ。いや？」
ﾕﾉ「ﾌｯ…いやなわけない。ﾁｮﾝ・ﾕﾝﾎを動かせるのはAお前だけだ…」
結婚の条件６４ 〜flashback〜 side YUNHO ＊一部修正、ラスト追加＊→←結婚の条件６２ 〜flashback〜
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作者名：bubu | 作成日時：2014年4月23日 2時
