最強ちゃみの千夜一夜絵巻【第３巻】 (ページ23)

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夢は夢… ページ23

婆や「仕度は整ったのか？」

「はい」

A「婆や…」

姿見があるわけじゃないから自分がどんな風に映るのか全く分からなかった

婆や「ご覧になられますか？」

A「え？」

私の心を読んだかのように私の手を引いて部屋を出ると渡り廊下のようになっている橋の上に立った

婆や「さあ、ご覧下さいませ」

覗き込むと橋の下の池に私の姿が映し出された

ﾁｬﾝﾐﾝが選んでくれた唐衣

A「似合ってる…？」

こっちの方が似合うって２人とも言ってくれた

ﾁｬﾝﾐﾝ「似合ってるよ」

若竹色の唐衣を着たﾁｬﾝﾐﾝが反対側から歩いてきた

A「ﾁｬﾝﾐﾝ」

ﾁｬﾝﾐﾝ「俺の見立てに間違いはない(笑)」

その笑顔がもう一つの世界のﾁｬﾝﾐﾝと重なる

ーやっぱり僕の言った通り！こっちの方が良かったろ？ー

こんな風に言ってくれたかもしれない

そう思ったら自然と涙が伝った

ふわ…

ﾁｬﾝﾐﾝの手が優しく涙で伝った頬を包み込む

ﾁｬﾝﾐﾝ「夢は夢…今ここにあるのが現実…」

A「ﾁｬﾝﾐﾝ…」

私の心を察するかのように

その中の不安を取り除いてくれるかのように

そっとキスをした

ﾁｬﾝﾐﾝ「行こう。皆が待ってる…」