最強ちゃみの千夜一夜絵巻【第３巻】 (ページ19)

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二人のチャンミンページ19

ﾁｬﾝﾐﾝ「よし！Aの唐衣も俺が選んでやるからな！」

右大臣「こら、勝手に決めては」

A「いいんです(笑) ﾁｬﾝﾐﾝ選んで？」

ﾁｬﾝﾐﾝ「任せろ！どれがいいかなぁ…」

１つ１つ手にとって真剣に探してくれてる

愛する人が選んでくれた召し物を着られる幸せ

でも私の心の中はその【幸せ】と未来への【不安】が交差していた

考えないようにしよう

東方神起のﾁｬﾝﾐﾝと中将のﾁｬﾝﾐﾝは別の人

【不安】で押し潰されそうになる心をﾁｬﾝﾐﾝの【笑顔】でなんとか表面的には保てることができた

ﾁｬﾝﾐﾝ「あ！これ！これがいい！A！」

葛籠の中から引っ張り出した唐衣

A「それは…」

言葉を失った

ーちょっと華やか過ぎない？ー

ーそんなことないよ。僕ならこっちを選ぶなー

昔、私が持っていた本に載っていた十二単の中から「私に似合う」とﾁｬﾝﾐﾝが言ってくれたものと同じもの…

ﾁｬﾝﾐﾝ「紫も似合うと思うけど、絶対こっちの方がいいと思う」

私の袿の上に重ねる

右大臣「おお！よく似合っているではないか」

ﾁｬﾝﾐﾝ「だろ？どう？A。気に入った？」

A「ぅ…」

ちゃんと返事しようと思った

「うん」
「素敵な唐衣ね」
「ありがとうﾁｬﾝﾐﾝ」

言葉は浮かんでるのに出るのは涙だった

ﾁｬﾝﾐﾝ「A…泣いてるのか？気に入らないのか？」

A「ち…が…ぅ…」

違う

ﾁｬﾝﾐﾝはﾁｬﾝﾐﾝだけどﾁｬﾝﾐﾝじゃない

なのに２つの時代のﾁｬﾝﾐﾝが重なって辛くなる

ﾁｬﾝﾐﾝ「A」

しとねの中で私を抱き締めた

ﾁｬﾝﾐﾝ「お前を不安にさせているものはなんだ…？」

A「…っ！？」

抱き締めていたﾁｬﾝﾐﾝが覆い被さってきた

A「ﾁｬﾝﾐﾝ…っ」

ﾁｬﾝﾐﾝ「この前頭の中将に言われたことか？契らなきゃ夫婦じゃないって！だったら今すぐ交わせばいい！」

乱暴に動く手

ﾁｬﾝﾐﾝの荒い息が肌にまとわりつく

私の不安がﾁｬﾝﾐﾝまで不安にさせて

ﾁｬﾝﾐﾝにこんなことさせた

A「ごめん…なさい…ﾁｬﾝﾐﾝ…ごめん…ﾁｬﾝﾐﾝは…悪くない…」

ﾁｬﾝﾐﾝ「…」

繋がる寸前にﾁｬﾝﾐﾝの動きが止まった