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仕事も終わり、身支度をする。
「3人とも気をつけて帰れよ」
『硝子先輩は残業ですか?じゃぁ私も...』
「いや、30分で終わるから先に帰っていいよ」
『じゃぁ、お先に失礼します』
3人で職場を出て電車に乗る。
伏黒くんは1駅前で降りてサヨナラした。
悠仁くんは私より1駅後なので私の方が先に下車する。
「Aさんお疲れ様でした!気をつけて帰ってくださいね!用事があって送れないのが残念です...」
『気持ちだけでも嬉しいからまたね。悠仁くん』
ニカッと笑顔を向けて手を振る悠仁くん。
可愛いな...。なんて思いながら10分ぐらいで家に着く道を帰る途中、道端で寝てる人に絡んでる人がいた。
助けなきゃって思って駆け寄ろうとした瞬間、ふっかけられてた方の人が思いっきり蹴り飛ばした。
『・・・っ、強い』
結局助けなどいらないようで横を通り過ぎようとした時手を掴まれた。
「なぁ、今晩泊めてくんね?」
『はぃ?!』
「俺、女に追い出されてよ、金もねぇし。なぁ、いいだろ?」
『ゔ...お名前伺っても...』
見知らずの人を止める訳にはいかない。かと言って名前を聞いたから泊める訳でもないけど...すごくイケメンだ。
しかもこの感じは多分、色々な女の人を落とす本物のプロのヒモだ。
さすがに私でもわかるよ。
「名前?甚爾。伏黒甚爾。満足か?」
『伏黒...?』
今日会った伏黒くんと同じ苗字だ。
でも...違うよね。
「で、泊めてくれるの?」
『今日一日だけですからね!』
「サンキュー」
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作者名:彙褪夜 | 作者ホームページ:https://twitter.com/izaya121225
作成日時:2022年11月6日 17時