猿を愛してしまった【夏油傑】

猿が20匹 ページ20

。傑



「Aちゃん。もう少し寄ってくれないかな...そんなに離れていてはちょっと寂しいな」


『す、すみません』



ゆっくりと立ち上がり少しだけ、近くに来たがさほど変わらない。
どうしたものかと考え、自分が立ち上がり、Aちゃんの隣へと座る。


「Aちゃん。私が怖い？」


『い、いえ...そんなことは。ただ、今更こんなことを言うのもあれですが、好きと言われ戸惑っているだけでして』




驚いた。
こんなにも顔を赤らめている姿は初めて見て、ちょっとだけ、興奮してしまった。
ガッツいたら嫌われてしまう。丁寧に慎重に...。



「私は、前にも言った通り好きだよ。初めて人をこんなにも好きになった。正式に言わせてもらうよ。私と結婚を前提にお付き合いをして欲しい」


『その...私は、男性との交流もなくこういう時どう判断すればいいのか分かりません。でも、これだけは信じてください。私、傑さんの事が好きだということを』


微笑んだ顔はまさに、女神。


あぁ、私の手の届く範囲にいて欲しい。
絶対に誰にも渡したくない。



「じゃぁ、恋人成立だね」


『不束者ですがよろしくお願いします』


「よろしく」



晴れて恋人同士となった。

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