イ イ ナ ズ ケ【五条悟】

術式5 ページ6

。五条


昔から、Aは感情があまり豊かじゃなかった。
出会ったのは、僕が17で、Aが5歳の時。

許嫁がどんな子か気になった。ただそれだけの事。
一条家に足を運ぶ途中、僕は直ぐにこの子が一条家の子だとわかった。

白い長い髪に赤い瞳。



五条「ねぇ、君」


『・・・私ですか』


五条「そう君。今時間ある？」




Aは、ランドセルを強く握りしめながらこう言った。



『知らない人には、ついて行くなって。おばばが言ってた』


五条「うーん。そっか。ならここで話そう！」


『帰る』


五条 「待って待って待って！！俺さ、君の許嫁。聞いたことない？」



Aは、とても不満そうに僕を睨んだ。



『貴方が、五条悟ですか？』


五条「そうそう！悟くんって呼んでね」


『悟は何しに来たんですか』


五条「呼び捨て...まぁいいか。顔が見たかっただけだよ。どんな子なのかなって」


『最も美人で可愛い子が良かったですよね。じゃぁ』




当時から、強気で何事にも少し無関心なところがあった。僕のことを許嫁として受け入れているのかはたまた、それが親から決められたから何も言わずにいるのか。

今も分からないままである。





五条「あっさですよーん！」


『勝手に入ってくるな。おっさん』


五条「やっぱり、僕だけにあたりキツくない？」


『愛だと思えば？』


五条「全力で受け取ります」

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