イ イ ナ ズ ケ【五条悟】

術式18 ページ19

。


ガチャりと開く扉の向こうで、釘崎さんは固まった。




釘崎「え、何？」


『聞きたいことがあるの。デートって何？』


釘崎「は？デート知らないの？デートってもんわねぇ...」




部屋には入らず廊下で喋る私たち。
男の人と接することなんてほとんどなくって、そもそもここに来るまで中学は女子中のお嬢様。


釘崎さんは、色々教えてくれた。



デートとは、好きな人と行くもので、手を繋いだりショッピングをしたり遊んだりすることだそうだ。

何だ、友達と同じことをするのか。




釘崎「で、あいつとデートするわけ？」


『明日迎えに来るって』


釘崎「ふ〜ん。着てく服は決まってるの？」


『服？何でも良くないの？』


釘崎「馬鹿？デートは飛びっきりおしゃれするの！部屋、上がらせてもらうわよ。後、釘崎さんってやだから、野薔薇に変えて」


『野薔薇さん？』


釘崎「あー、まいいわ。それで」



野薔薇さんは、私の部屋に上がり、クローゼットを勢いよく開けた。




釘崎「これ全部、あんたの？」


『家から持ってきたものはそれだけだけど...』


釘崎「全部、ブランドものじゃん」


『そうなの？』


釘崎「なんで知らないのよ」


『自分の趣味で買ってるわけじゃないし...私はもっとこう...清楚な感じじゃなくて...』




って、慌てて口を塞いだ。

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