【短編集】君の瞳に恋してる！【ky,rtrt,uszw】 (ページ6)

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夢なら覚めないで/uszw ページ6

「…きりーつ、れーい、ありがとうございましたー」

「…んぇ？」

夢から覚めて顔を上げると、既に予鈴が鳴っていた。まさか、あの後から今までずっと寝続けていたなんて。…あ、やばい。ノートまとめられてない。来週テストなのに…！！

それこそ絶体絶命、後で誰に借りよう。親友のあいつは今日遅刻してくるし、かと言って前まで仲良かったあの子に借りるのは流石に気まずいし…。

ぐるぐる、と頭の中で友人の顔が渦巻いてた時。

「Aさん、おはよ」

隣の席から牛沢くんが声をかけてきた。

「…へ？あ、おはよう…」

「Aさんって、数学苦手なんだ？笑」

ニヤニヤ、と意地の悪い顔で私を見つめる牛沢くん。やめて、その顔めっちゃかっこいい！！

「…めっちゃ苦手です……お恥ずかしい…」

「ふは、数学できるのかと思ってたわ、毎回ノート必死に書いてるから」

「いや、できないからこそノートで内申とるしかなくない？」

「あー、そっちタイプか」

夢みたい。あの牛沢くんと、喋ってる。しかも意外と仲良さげに！！

「…俺、数学得意だから」

「ん？」

「これ」

これ、と一冊のノートを手渡される。これってさっき牛沢くんが使ってたノートじゃ…

「…わかりやすさには自信あるけど、いる？」

さっきと同じニヤニヤ顔で、頬杖をついた彼が私を見つめてくる。…神様、これは夢ですか？

「いる！めっちゃいる！！」

「必死すぎだろ笑」

…借りたノートを返す時告白されたのは、また別のお話。