そばにいさせて～changmin～ (ページ32)

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2人の写真～changmin～ページ32

一緒に写真を見たいと言ったのは、あの時のことを思い出してほしい、そう思ったからだ。

ぼくの写真を見て、Aさんは楽しそうに笑っている。

こうやって冗談を言い合えるのも、となりで笑顔を見られるのもすごく嬉しい。

でもぼくは、やっぱりもっと近くにいきたい。

1番、そばにいられる存在がいい。

2人の写真になったとき、話すのをやめた。

ドキドキして、何を話せばいいのかわからなかった。

Aさん、思い出して？

そう思いながら、ゆっくりと写真をすすめる。

ぼくがAさんに手を伸ばしているところ。

その手を、Aさんがとってくれたところ。

Aさんの指にキスをしたところ。

あの時、おどろいた顔もかわいかった。

びっくりして逃げようとしたけど、離すわけない。

ぼくの手をとってくれて嬉しかった。

温もりを感じられることが、Aさんが近くにいることが嬉しかった。

次の画面には、ぼくが嬉しそうにAさんを見上げる写真が映っていた。

その写真をみたAさんが、何かを考えるような顔になった。

今までは柔らかい表情だったのに、今はむずかしい顔をしている。

写真を進めると、少しずつ、でも確実に、Aさんがあの時のことを思い出していると感じた。

そして、ぼくが好きだと言ったときの写真で止めた。

『Aさん。』

そう呼んでも、こっちを向いてくれない。

『……A…』

勇気をだしてそう呼ぶと、Aさんと目が合う。

瞳が揺れている。

あの時みたいだ。

愛しい気持ちが溢れる。

『A。好きだよ。』

そう言うと、やっぱりAさんは泣いた。

『…なんで泣きますか？』

あの時と同じように聞く。

同じ言葉を、もう1度言ってくれる？

『…チャンミンが…』

『………』

『チャンミンが…好き…だから…』

やっと。

やっと本当に、同じ気持ちになれた。

涙を拭うぼくの手に、Aさんが手を重ねる。

それを握り返し、優しく抱き寄せた。

あーやっぱりあったかくて安心する。

幸せだ。

遠慮がちに、ぼくのシャツを掴んでいるAさんがとてもかわいい。

身体を離して、Aさんを見つめる。

Aさんもぼくと一緒だ。

ぼくを求めてくれているのがわかる。

いま、気持ちを確かめ合ったばかりなのに。

早すぎる？

でもダメだ。

ガマンできない。

Aさんの唇を見て、また目を合わす。

ゆっくりと近づくと、Aさんが目を閉じた。