そばにいさせて～changmin～ (ページ31)

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2人の写真ページ31

パチッ……パチッ……

ENTER キーを押す音が部屋に響く。

ボタンが押されるたび、画面には新しい画像が出てくる。

さっきまでは、2人の話し声や笑い声が聞こえていた。

チャンミンが1人で写っている写真を見て、この角度はかっこいい！ぼくはどこからでもかっこいいです！と、冗談を言い合っていた。

それが、2人の写真になった途端、急にチャンミンが黙り、こんなに静かになってしまったのだ。

自分が写っているのを見るのが恥ずかしいAも、どうしても静かになってしまう。

この写真を見るのも、あの撮影の日以来だ。

いま画面には、チャンミンがAに手を伸ばすところが写し出されている。

《あの時…おいで？って言ってくれてる気がした…》

次はAがチャンミンに触れた写真が見える。

《すごく安心して…温かかった…》

チャンミンはゆっくりと写真を進めていく。

手にキスをしているところ。

《びっくりしたな…チャンミンは逃がしてくれなかった…》

Aを見上げるチャンミン。

《そう、あの時チャンミンは嬉しそうに笑って…》

その光景を思い出し、Aは微笑む。

《私も嬉しいって思った。それは、大好きな人が笑ってるからだって…思って…大好きな人…？》

Aの表情が、考え事をしているように変わる。

チャンミンは、写真を進める。

引き寄せられ、ベッドの上で抱きつかれているところ。

頭を撫で、チャンミンが照れているところ。

もっととせがまれ、前髪をよけてるところ。

Aがチャンミンの前に座ったところ。

チャンミンが、Aの名前を呼んでいるところ。

そしてチャンミンが、Aに好きだと言っているところ。

そこでチャンミンが写真を止めた。

『Aさん。』

横から、チャンミンの視線を感じる。

どんな顔をして、チャンミンを見ればいいかわからない。

『……A…』

そう呼ばれて、ゆっくりとチャンミンの顔を見る。

あの時と同じように、優しい目をしている。

『A。好きだよ。』

やっぱりまた、涙がこぼれる。

優しく涙を拭いながら、チャンミンが聞く。

『…なんで泣きますか？』

『…チャンミンが…』

『………』

『チャンミンが…好き…だから…』

Aはあの時のことを、気持ちを、はっきりと思い出した。