そばにいさせて～changmin～ (ページ30)

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ヒマつぶしページ30

『よかった。ちゃんと着けた。』

部屋に無事たどり着いて、Aはホッとする。

いま買ってきたカフェラテを飲みながら、何気なくPCを見る。

次はチャンミンの写真を選ばなきゃ…

そう思っていると、ドアが勢いよく開く。

少し驚いて入口を見ると、立っている人にもっと驚く。

『え！チャンミン！？』

『はぁー。見つけました。』

息を少し弾ませながら、チャンミンが笑う。

チャンミンは遠くから、Aがこの部屋に入るのを偶然見ていた。

たくさんある部屋を1個1個調べていたら時間が足りない。

やっぱり神さまはぼくの味方だ！

そう思ったら、ニヤけずにいられなかった。

『えと、あの…どうしたの？こんなところにいて大丈夫なの？』

Aにはライブのことがよく分からないが、きっとリハーサルとか、いろんな確認とか、とにかくチャンミンは忙しいはずだ。

こんなところで時間を過ごして、ステージに不都合が出たらそれこそ大変だ。

チャンミンは、そんなAにはお構いなしで部屋に入ってくる。

『ぼくはだいじょうぶです。マネヒョンは長いでんわにつかまっていますから、戻ってくるまでにすこし時間がかかるとおもいます。』

『あ、そうなのね。』

『はい。だから、今度はぼくがヒマつぶしに付き合います。』

『今度はって…』

ニコニコしながら席に座ったチャンミンを見て、Aは撮影の日を思い出した。

あの日はメイク待ちのチャンミンにヒマだからと言われ、コーヒーを一緒に飲んだっけ。

『あぁ！ちゃんと覚えてるのね。』

『もちろんです。ぼくは律儀なおとこですから。』

Aが律儀だと言ったことも覚えているチャンミンに感心しながら、やっぱりかわいい人だなと笑う。

『今日はなにを打ち合わせしてますか？』

『あー今日はね…』

Aも隣に座りながら、チャンミンに今回の企画や経緯を伝える。

広告の反応の良さは聞いていたようだが、そこまでの反響があったことに、チャンミンもびっくりしていた。

Aさんの企画がうまくいってよかったです！と喜んでくれるチャンミンに、2人のおかげだと、素直にお礼を言った。

『それで、これから写真をえらびますか？』

『さっき、ユノさんのは三橋さんと選んだの。だから次はチャンミンのだよ。』

そう言うと、チャンミンは何かを考えるようにじっとパソコンを見た。

そして、Aの目を見ながら

『Aさん、いっしょに写真を見たいです。』

と言った。