そばにいさせて～changmin～ (ページ13)

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裸ページ13

『はい、ユノさんオッケーでーす！』

『ありがとございましたー！』

スタッフの声にユノも応える。

撮影は順調で、予定よりも30分以上早く終わった。

次はチャンミンの撮影があるため、素早くセットチェンジが行われる。

Aはその間、ユノと一緒に控え室へ向かう。

イメージ通りでしたよ、それならよかったーと話しながらユノがドアを開けると、チャンミンが目をパチクリさせながら振り向いた。

『次はチャンミンの番だよー！』

そう言って中へ入って行くユノとは対照的に、Aはその場から動けなかった。

振り向いたチャンミンとはバッチリ目が合っているが、Aには鍛えられたチャンミンの背中と、目の前の鏡に映る裸が見えている。

チャンミンも、今の状況が飲み込めないのか、手にした衣装を着ようとしている仕草のまま固まっている。

『『……………』』

『…ッあの！ご、ごめんなさい！』

沈黙を破ったのはAだった。

言い終わると同時に、勢いよくドアを閉める。

どうしよう！チャンミンの裸みちゃった！

男性の裸を見たことがないわけではないし、そんなことでうろたえる年齢でもないと思う。

それに、裸と言っても上半身だけだ。

紳士服のショーを企画した時なんか、バックステージでのモデルたちは、着替えるためにほとんど裸に近い状態でうろうろしてた。

そう、見慣れてるじゃない！

Aはいろんなことを考えながら、自分に言い聞かせながら、一生懸命落ち着こうとした。

でも、ドキドキがおさまらない。

細身だなと思っていたのに、背中にも腕にもおなかにも、しっかりと鍛えられた筋肉がついていた。

すごく綺麗で、魅力的な男性の体だった。

…だめだ…スタジオ戻ろ…

頭を切り替えようと歩き出すAの後ろで、

『ヒョンッ！！！なんで急にあけますか！？なんでノックしませんか！？ぼくは着がえてますよ！裸です！』

『え？あー見なれてるからだいじょぶだよ！』

『いや、あなたじゃねーです！』

という言い合いが聞こえている。

チャンミンも職業柄、体を見られることには慣れている。

いつ誰に見られてもいいように、鍛えて管理しているつもりだ。

でも、仕事で見せるのとふいに見られるのは違うし、相手がAだったのだから恥ずかしくてたまらない。

耳まで赤くなるチャンミンを見て

『恥ずかしいならぼくも見せようか？』

と衣装を脱ごうとするユノに、けっこうです！と答え、チャンミンはスタジオへ向かった。