七歩目。 ページ8
―Aside―
電話を切って10分くらいで心操くんがやって来た。しかもコンビニで夜ご飯を買ってきてくれた。やさしすぎじゃない？今日の賄賂とのことで有難く頂きました。美味しかったです。
で、ししゃもをもふってる心操くんとおしゃべりしてたんだけど今すっごい迫られてる。
「は？お前ヒーロー科じゃないの？推薦もらったんだろ？入試も受けてただろ？何でだよ？」
『推薦はもらったよ？あとは色々あって』
「その色々を話せよ」
『あー...中三の三学期が始まった頃だったかな。校長室に呼び出されまして...』
「それは知ってる。あの日に推薦もらったんだろ、聞いたよ」
『んー、色々ってのはその時の校長室での話なんだけど...』
━━━約半年前in校長室━━━
中学三年の３学期が始まってすぐの頃、担任に呼ばれて連れて行かれたのは校長室。何故？？私なんかしたっけ？？
扉を開けてまず目に入って来たのは右目に傷痕のある白いネズミのようなクマのような可愛い生き物。その隣には黒スーツで黒髪をハーフアップに纏めた目付きの悪い男性。
なーんか見たことあるんだよなぁ、この人。あんな目付きの悪い人そうそういないと思うんだけど(失礼)。
んー...
『あ、イレイザーヘッドだ』
「...よく気付いたな。メディアの露出は控えてるんだが」
『貴方の個性に興味があったのでネットでめちゃ調べたんですよ。恰好違い過ぎて気付くのに時間かかりました』
そう言いながら二人(?)に対面するソファに座る。あ、私茶菓子は遠慮なく貰う人間なので。いただきます。
そーいや校長室なのに校長先生いないな、担任もすぐ帰っちゃったし。
え、というかなにこのメンバー？？どんな組み合わせ？？プロヒーローとネズミって何？？
「早速で悪いが本題だ。きみには雄英に入学してもらう」
『雄英？？雄英ってあの？？』
「自己紹介が遅れたね、ぼくは雄英高等学校の校長、根津だよ。よろしくね！」
「俺は相澤消太。雄英のヒーロー科で教鞭を取っている。きみの担任になる予定だ、よろしくね」
『あ、名部中学三年の遮止Aです。よろしくお願いします』
まさかのあの雄英高等学校の校長先生と先生。え、この人プロヒーローと教師の掛け持ちしてるの？？ハードスケジュールじゃない？？
えー...驚きなんだけど。ん？今「入学してもらう」って言った？？
▽
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作者名：えると。 | 作成日時：2023年1月21日 1時
