美しき星と月 ページ30
もちろん驚いたが、嫌な気なんてしない。
『いや、むしろサボさんはそれでいいんですか？』
意外な答えだったのか、彼は目を大きく見開く。
ｻﾎﾞ「も、もちろんだ！」
『じゃあ、しばらくお邪魔します。
さあ、お喋りは終わり！ご飯にしよう！』
その後は、
捌いた肉をひたすら彼らのために焼き続け、気づけば月は南中していた。
ｴｰｽ「オレも今日はここに泊まる。いいか？」
『確かに、もう夜も更けてるものね』
ｻﾎﾞ「おれもその方がいいと思う」
ｴｰｽ「じゃあ、先寝る。
…おやすみ」
微かに聞こえるか聞こえないか程度の声で彼は呟いた。それが可愛くて仕方ない。
『ふふっ、お休みなさい』
そう返した時には既に、規則正しい寝息をたててエースは寝てしまっていた。
それに気づいたと同時に、背後から声がする。
ｻﾎﾞ「なあ、ちょっと二人で話さないか？
あの木の枝に座ろう」
サボさんは目の前の大木を指さす。
満月に照らされる彼の顔は、少し強ばっている。
『もちろん！』
＿＿＿＿＿＿
支えてもらいながら、ゆっくり大木に登る。
普段よりも明るい月光が、私たち二人の影を背後に落とす。
『今日は、星も月も綺麗に見えるね』
雲ひとつない夜空に思わずそう一言こぼす。
ｻﾎﾞ「だな！」
少し長い沈黙のあと、
サボさんは突然私の手を優しく握り、話をつづける。
ｻﾎﾞ「…なあ、サボって呼んでくれよ」
『ど…どうしたんですか、急に？』
ｻﾎﾞ「エースのことは呼び捨てなのに、なんで俺には"さん"付けんだよ…」
怒っているとも妬いているともとれる、彼の円な瞳に吸い込まれる。
その真っ直ぐで美しい目に、少し動揺しながら弁解する。
『深い意味は無いんです。
ただ、サボさんは礼儀正しくて、呼び捨てすべき相手でないって言うか…その…』
ｻﾎﾞ「それなら…
…サボって呼んでくれねェか？」
『もちろんです、サボ』
笑顔を添えて彼の名前を静かに呼んだ。
そして、優しく手を握り返す。
今日の満月は明るく、熱すぎる。
私はこの月光に火傷しそうだ。
ｻﾎﾞ「…ありがとな。
なんか、しょうもないことに俺は悩んでたみたいだ」
はっきりとはわからない、彼の"悩み"は解決できたようである。
それとは対照的に、私の心には蟠りが残った。
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まゆこんぶ(プロフ) - 竜胆さん» もちろんです！また作品内にシャンクス出てくるので、その時に是非！！ (2020年10月19日 8時) (
レス) id: c3d6b9a091 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - 全然大丈夫です！文章力あって羨ましい…泣 シャンクスとの特訓…素振り1000回はキツイですよね苦笑 リクまたしてもいいんですか？(シャンクスに絡んだリクになりそう…ww) (2020年10月18日 10時) (レス) id: b36745faea (このIDを非表示/違反報告)
まゆこんぶ(プロフ) - 竜胆さん» 途中少し崩壊があったので大丈夫かな…って思ってたので、良かったです！！(´∀｀;)ﾎｯ またリクエストお待ちしております！ (2020年10月17日 22時) (レス) id: c3d6b9a091 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - まゆこんぶさん» 要望聞いてくれてありがとうございます（＾ω＾）シャンクスのオバハンキャラは読んでて吹きましたww 面白かったです！無理聞いてくれてありがとうございます！ (2020年10月17日 12時) (レス) id: b36745faea (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - まゆこんぶさん» 無理言ってごめんなさい！ありがとうございます(^_^) (2020年10月13日 22時) (レス) id: b36745faea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆこんぶ・さえこんぶ | 作成日時：2020年9月25日 0時
