白に溺れる ページ1
mk side
激動だった。
文字通り、身体的にも精神的にも激しく動かされた一年だった。
そんな一年が終わりを告げようとする今振り返ってみると、
愛おしくもあり憎たらしくもあり
とにかく一言では形容し難い2020年だった。
葛藤やら事件やら混沌に見舞われた365日の中でも、俺にとっては結構実りの多い年になったことは確かで
キリもいいことだし、来年から心新たに入れ替えて
気合い入れて向き合いたいことが明確に一つ見つかった。
とはいってもねえ、、、
状況が状況だし、ただでさえ俺は口下手でヘタレで優柔不断なのに競争率国内トップレベルの区画に生身で飛び込もうとすること自体が無謀にも程があることはわかってんの
でももうさ、引くに引けないって言うか引きたくないって言うか、でもさ？仮にも同じグループにいるわけだし、俺がなんかこう、自分の考えとか感情で動いちゃった後のこと考えると、色々考えない訳にはいかないじゃん？！
はぁ、、
こうやって心の中でばっか言葉が増える一方で
結局、言い訳ばっかで何一つできたもんじゃないんだ俺は
数日後beyond liveが迫ってて、今日も漏れなく大所帯での練習中なんだけど
さっき昼休憩に入った瞬間、ヌナ争奪戦が勃発した
今日はいつにもまして朝からヌナの隣には人が絶えない。
入り込む隙もない。
みなさん大体予想つくだろうけど、これが正式な大会だったらガッツリ反則喰らって失格ってレベルでフライングスタートしたヘチャナが万引き犯かってスピードでヌナを連れ去って部屋を脱出しましたよ
それを逃すまいとコンビニ店長と警察官もとい、
ジョンウやらチョンロやらロンジュナやらがこれまたすごいスピードで飛び出していきましたよ
こんな日くらいヌナの好きにさせてやれよって呆れたフリして、そこに混じっちゃうことすらできない自分に1番呆れてる
本当に、あいつらが羨ましいなって思う日々は変わらなかった。
こんなこと珍しくともなんともないけど、なんか今日は
その場から動けなくなるくらいへこんだ
だってさ、今日はさ、
はぁ
「ったく、どうしたもんかな」
『今日は冷えるからスンドゥブにしたら？
てかまだ食べてないの？今から食べたら横っ腹痛くなるよ？』
まじで俺深刻かもしれない。
ヌナが今目の前にいるってだけで、なんかしんないけど
めっちゃ泣きそうになった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 302人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シャム | 作成日時：2024年2月18日 1時
