図書館戦争✾もう1人の生き残り✾

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堂「そろそろ開館時刻だ
いいか笠原、俺は同じことは二度は教えない
これから分からんことは手塚かAに聞け」


手、あ「は？」





堂上教官〜！！！なんてことを言うんだ…


この2人じゃ私に聞いてくるのが目に見えてるじゃないか





あ「あー…私も不安だからできれば手塚に聞いてよ笑」


手「なっ！？お前……」


あ「あ！ほらもう10時！！」


笠「ちょっとAー！！」






午前10時、武蔵野第一図書館は開館した





開館後すぐに書庫内は戦場と化した


押し寄せるリクエストの波に手を抜こうだとかサボろうだとか


それを考える余裕すらない




あの堂上教官たちでさえ汗だくになって走り回ってたんだから






あ「これで全部！次は……」






笠「あのっ…A！！」


あ「ん？」





やはり笠原は手塚に聞けないのか私のとこにやってきた


その表情はとても泣きそうで……


同情というより、今泣かれて使い物にならなくなると困るという


非人道的な考えが頭をよぎり仕方なく笠原の問いに答えることにした





笠「1038って…」


あ「それはあっち！」


笠「ごめんありがとう！！」





しかし1度答えてあげたことを私は後悔することになる







笠原はあれから何度も私の元へ来ては本を探しに行くのを繰り返して……






笠「ごめん、756って何番書架！？」


あ「工芸30番台！！
笠原、工芸さっきも聞いたよ！！
さすがにそれくらいは覚えてっ！！」






パニックに陥ったのか何度も同じことを聞いてくる


余裕の無くなってきた私にも段々とイライラが募っていた







そして時刻は12時15分




小「三冊差し戻しか…
書庫を待てず利用者がキャンセルしたみたい
カウンターからも苦情が来てる

今は利用者もお昼で引いてるし……少し考えよう」




1度集められた私たちに小牧教官がそう告げた

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