図書館戦争✾もう1人の生き残り✾ (ページ20)

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こうして微妙な空気感のまま集中訓練は終了

関東図書基地へ戻ってきた私たちに待っていたのは

基地と図書館の地下に広がる書庫での仕事だった

この日の仕事が始まる前の2日間の休暇中に

この書庫内を探検がてら回っていたので別に今日の仕事に不安はない

意外と真面目な自分に感心した

まぁ暇だったからっていう理由が大きいけど笑

堂「かなり広いぞ、関東全域の共同保存図書館だからなここは」

笠「広すぎて遭難者が出る書庫って都市伝説知ってますよ！
そんなことあるわけないのにー」

朝堂上教官に連れられ書庫に向かいながら笠原がヘラヘラと笑う

それに対し堂上教官が放ったのは一言

堂「事実だ」

書庫内に入った笠原の顔は一気に青ざめていて

堂「この書庫の書架配置を覚え一冊一冊本を探す
それが今日の仕事だ」

あ「わー地道〜」

笠「これ…物理的に無理なんじゃ……」

あ「日本十進分類法が頭に入っとけば問題ないよ〜」

笠「日本…何…？」

堂「Aの口から出る言葉とは思えんな」

あ「心外ですねー」

手「おはよーございます」

小「みんなおはよ
手塚は覚えが早くて助かるよ」

小牧教官と手塚も遅れて書庫にやってきて合流

同じように説明を受けていたようだ

笠原と手塚は顔を見合せればお互い睨み合ってフイっと顔を背けた

あ「うわー…なかわるーい笑」

堂「そんなことやってる場合じゃないぞ笠原！
奥から書架の配置説明をするぞ、Aも着いてこい」

あ「あ、私昨日一昨日である程度把握したんで大丈夫でーす
2人で行ってください」

堂「！ほんとに大丈夫だな？」

あ「大丈夫ですよ〜」

分かったと堂上教官は笠原を連れて奥に消えていった

小「Aさん感心だねー
ちゃんと予習してたんだ」

あ「2日間暇で暇で笑
探検気分で見て回りましたよ〜」

小「偉いね」

あ「小牧教官は褒めるのが上手いですね〜
堂上教官も小牧教官のようになれば……いや、ないな笑」

小「ﾌﾞﾌｯ…やっぱり面白いなAさんは
でもほんとに大丈夫なの？」

あ「大丈夫です！
これでダメダメだったらボッコボコにしてもらっても構いませんよ笑」

小「そんなことしないよ笑」