防衛部のお姫様 (ページ34)

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館長室に着いた時、既に良化隊員が背嚢を背負って立ち去ろうとしていた

良化隊の1人が私たちに気づき銃を撃ってくる

威嚇射撃なんかじゃない

本気で私たちを殺そうとしていた

あ「間違いない、奪った本を持ってるねあれ」

笠「！あいつら上に逃げる！！」

ｼﾞｼﾞと鳴る無線

堂「手塚、笠原、A！そこにいるか！！」

笠「堂上教官！！」

堂「お前らは逃げたやつを追え！！
他のはこっちで引きつける！！」

その言葉に私たちは背嚢を背負ったやつを追った

あ「非常階段から屋上に回ろう！！」

笠「え！？屋上！？」

あ「逃げた良化隊員の背嚢にザイルが結わえてた…」

手「！！リペリングか！」

そう読んで屋上に回ればリペリングで逃げようとする良化隊員を見つけた

私は銃を構え、足を目掛けて発砲

笠「さすがA！！この距離から命中するなんて…」

しかしその良化隊員は突然背嚢だけを屋上から落とした

あ「！！このままじゃ奪われる」

笠「…あたしが降下して回収する！
銃で援護して」

あ「郁ちゃん！？」

手「だめだ狙い撃ちされる！！行くなら俺が！」

笠「あんたリペリング苦手でしょ！」

気づいてたんだ郁ちゃんも…

笠「A、手塚
銃の腕……信じてるから」

そう言って郁ちゃんは勢いよく飛び降りた

あ「郁ちゃん！！！
っ手塚くん！やるしかないよ！！」

手「っ絶対に当たるなよ！！」

私と手塚くんは援護射撃で下にいる良化隊員たちを撃ちまくる

弾が無くなった時、郁ちゃんは無事回収して木の影に隠れていた

だけど……

郁ちゃんの後ろから2人の良化隊員が近づいてるのが見えた

あ「！！まだ良化隊員が……
……っ手塚くん！ごめん！！」

手「は！？」

私は掴まえた良化隊員の腰から銃を奪い

勢いよくリペリングで郁ちゃんの元に走った

手「Aやめろ！！危険だ！！」

手塚くんの声は届いていたが

あの場にいる郁ちゃんが1番危険だ

あのままじゃ囲まれて撃たれてしまう

私は郁ちゃんの元に走り

後ろにいた良化隊員たちの足を撃ち抜いた

あ「郁ちゃんっ！！」

笠「A！？」

あ「今郁ちゃん走って突破しようとしたでしょ！！
危なかったんだよ！！」

笠「ご、ごめん…」

あ「間に合ってよかった……」

しかしホッとしたその時だった