防衛部のお姫様 (ページ26)

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集中訓練を終え

基地に戻ってきた私たち

次に待っていたものは基地と図書館の地下に広がる書庫でのお仕事だ

あ「わぁ…広いなぁ」

元々書庫がとてつもなく広く本を探すのは大変だと聞いていたため

書架の配置を確認しておこうと私は1人朝早くからここにいた

まぁ座学で学んだ日本十進分類法が頭に入っているため

そこまで苦ではない

あ「でもほんと迷路みたい…
そこから一冊ずつ探すって大変だけどやりがいあるよなぁ」

ある程度見て回ったところで

郁ちゃんや堂上教官、手塚くん小牧教官がやってきた

小「Aさん早いね」

あ「広いって聞いてたからちょっと見ておこうと思って…
勝手にすみません」

堂「いや、朝早くから偉いな」

笠「ひぇー…すごいやAは
てかこの広さ…物理的に無理なんじゃ」

あ「郁ちゃん、日本十進分類法が頭に入ってれば配置はすぐ覚えられるよ」

小「そうそう」

手「それすらも頭に入ってないのか…ﾊｧ」

笠「ﾑｯ…」

あ「ちょ…手塚くん…」

堂「ﾑｯとしてる場合かアホ！
奥から書架の配置説明をするぞ」

笠「っはい！」

小「俺らもいこうか」

手「はい！」

あ「はい！」

通常、図書隊防衛員はこうした図書館業務には関わらない

だけど図書特殊部隊だけは特別で

"あらゆる想定の作戦に対応する"その前提上

全業務をこなせなければならない

もう一度復習がてら説明を聞きながら1周回ったところで

堂「もうすぐ開館時刻だ
いいか笠原、俺は同じことは二度教えない
これから分からんことは手塚かAに聞け」

笠「え！」

手「え…」

手塚くんが心底嫌そうな顔で郁ちゃんを睨んだ

ﾊｧ…大丈夫かなぁ……

そんな不安を抱きながら午前10時、開館

小「堂上班初の内勤だね、気合い入れよう」

全「はいっ！！」