防衛部のお姫様 (ページ3)

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柴「たしかに背は低いけど…
でもあんたが身長で男選んでたら相手いなくなるわよ」

笠「ともかく奴は論外よ！！性格だって悪いし！」

郁ちゃんがそう叫んだ時、私と麻子ちゃんの視界に入ってきた

ご本人……つまり堂上教官の姿

郁ちゃん1人、背を向けていて気づいていない

あ「い、郁ちゃんっ……」

堂「お前の俺に対する評価はよーく分かった」

その声に郁ちゃんがしまった！という顔で肩をふるわせる

堂上教官の目の前にはクスクスと笑う小牧教官もいた

堂「チビで性格の悪いクソ教官か」

笠「えー…あ、あぁーそれは…」

堂「俺も人間だからな
たまたま耳にした罵詈雑言が指導に影響しないとは言いきれん
覚悟しておけ」

鬼の形相でこちらを振り返った堂上教官に私も小さく悲鳴をあげた

笠「ひぇー！！！」

柴「あたしは褒めてたから関係ないですよね～」

笠「っ裏切り者ーっ…！」

あ「でも上官の食堂は別では…？どうしてこちらへ？」

小「あっちはおじさんが多いからねー
メニューが精進料理みたいで…ﾁﾗ…ﾌｯﾌﾌ」

小牧教官が穏やかに話しながらも郁ちゃんと堂上教官を見てまた笑う

意外と笑い上戸なのかな

そんな小牧教官を見て周りの女子隊員はキャーと軽い悲鳴を上げていた

小牧教官はどうやら人気があるらしい

笠「行こう！柴崎、A」

食べ終えた郁ちゃんが立ち上がりトレーを持つ

あ「え！待って待って！」

ｶｻｯ

先に歩く郁ちゃんのポケットから1枚のくしゃくしゃになったハガキが落ちる

堂「あ、おい！落としたぞ」

笠「書き損じです！捨てといて下さい！」

堂「ん？でもこれ田舎のご両親に…」

笠「出せないから折ったんです！
そんなの読まれたら家に連れ戻されちゃう！」

そう言えば郁ちゃんはフンと効果音が付きそうな勢いで歩いていった

まだ食べ終えてない私は口いっぱいにおかずとお米を詰め

行儀が悪いがその郁ちゃんのあとを追う

先に行かせて1人でゆっくり食べれば良かったやと後になって思ったが……