12 ページ13
あ「私、施設育ちなんです
面接でも言ったと思うんですけど……
施設に入ったのは5歳の時で
それまでは父親と2人で暮らしてました
施設に入ったきっかけは……
父からの虐待です」
小「！！」
あ「私の母は私を産んだ時に亡くなったんです
父は母のことをすごく愛してて…
反対される中駆け落ちして結婚したらしくて
そんな母が私を産んで亡くなって……
私が憎くて堪らなかったみたいです
5歳になるまでずっと私は父からの死なないギリギリの暴力を受け続けていました
ある日、父が私を置いて出かけた時に
アパートの大家さんが死にかけた私を見つけてくれて
そこでやっと助け出されました
父親はその後捕まって私はそのまま施設に。
多分もう出所はしてますがどこで何をしてるかは分かりません
それがトラウマで未だに父が重なることがあって……
図書隊の防衛部を志願した以上克服しなければいけないんですけど」
小「そっか…
話しづらいこと話してくれてありがとう
辛かったね」
よしよしと優しく撫でる手にやっぱり安心感を感じ
涙がポロポロと溢れてくる
小「普段きっとたくさん泣くのを我慢してるよね
俺の前では我慢しないでAさんのありのままでいてほしい
迷惑かけてるなんて思わないで
無理に頑張ろうとしなくていいからちょっとずつ、ね？」
あ「ｸﾞｽｯ はいっ…ありがとうございます…」
小「今は思いっきり泣きなよ笑」
それから気の済むまで私は小牧教官の腕の中で泣いた
誰かが自分のことを知っていてくれるって
ちゃんと見ていてくれるって
こんなにも救われるものなんだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 66人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きい | 作成日時：2023年2月11日 2時
