私は先生の特別になりたい (ページ30)

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☆ ページ30

あ「ん……」

目を覚ますと、それと同時にみんなの騒がしい声が聞こえてきて

思わず顔をしかめた

A「Aー！！！」

蛙「相澤先生を呼びましょ！目が覚めたわ」

葉「リカバリーガール！Aが目を覚ましました！」

麗「良かったぁ！」

飯「こら君たち！少し落ち着いて静かにしないか！」

あ「ここは……」

切「救護室だ！」

あ「あぁ……そっか…私……」

するとｶﾞﾗｶﾞﾗと扉が開いて

相澤先生がこちらに歩いてきた

目が合うとホッとしたような顔をしていて

そのまま私の頭を撫でる

相「身体はどうだ」

あ「うん、もう大丈夫…」

相「そうか…」

あ「ごめん」

相「謝らなくていい」

芦「そうだよー！」

上「みんな分かってるって！」

あ「…ありがと」

リ「ほらあんたたちもう教室に戻りな！」

リカバリーガールの声で渋々救護室を出ていくみんな

一気に静かになった救護室

リカバリーガールも職員室にいる高宮さんの元へ行ってしまった

残されたのは私と相澤先生

相「オールマイトに聞いた

両親の個性…オールフォーワンに取られたって」

あ「！……先生

お父さんとお母さんの個性…きっとこれから悪いことに使われる

私はそれを何としても止めたい…

だから私はやっぱりヒーローにならなきゃ」

相「…そうか

一つだけ言っておく

1人であまり気負いすぎるな。

俺はお前が悲しんでたり苦しんでたりする姿はもう見たくない

A組のみんなだってそう思ってる

もう一人じゃないってことだけは必ず頭の隅に置いておくこと

誰かに頼ることは決して悪いことじゃないからな

何でも1人で抱え込んで解決しようとするな、いいな」

あ「…うん、ありがと

ひとつだけじゃないじゃん笑」

相「そのくらい心配してたってことだ」

ヒーローを目指したい。もう迷わない。

そう決めてスッキリしたはずなのに

それでもあの時の2人の個性がオールフォーワンに使われた時の

衝撃と絶望は簡単には消えてくれなかった