伝達 ページ25
それから約2時間程
私たちは夢中になって稽古をしていた
あ:「よし!そろそろ終わろうか!
上手になったね!千寿郎くん」
千:「本当ですか!!
嬉しいです、ありがとうございます!」
嬉しそうに笑う千寿郎くん
その顔を見て私も嬉しくなった
千:「あ!飲み物入れてくるのでちょっと待っててください!」
あ:「そんな、いいよ!
すぐ帰るから」
千:「いえ!教えていただいたお礼です!」
そう言ってパタパタと走っていく千寿郎くん
ほんとに気遣いのできるいい子だ…
そしてお茶を入れてきてくれた千寿郎と
縁側に座っておしゃべりしてしばらく経ったとき
煉獄家に1匹の鴉が飛んできた
あ:「ん…?あれは…鎹鴉?」
段々と近づいてくる鎹鴉に
私はなんだか胸騒ぎがした
鎹鴉:「カァー!!
レンゴクキョウジュロウ、ニンムニテフショウ!!
イシキフメイノジュウタイ!!」
え…今なんて…?
杏寿郎が…意識不明の重体?
何かの間違いだと思ったが鎹鴉は同じことをもう一度繰り返して言った
千:「そんな…兄上が…っ」
顔を真っ青にして涙が溢れそうな千寿郎くん
そして…
ガシャン
その音に振り返ると青ざめた時雨さんが立っていた
時:「え…なに…言って…っ!!」
その場に崩れ落ちて泣き始める時雨さん
まさか…杏寿郎が…
気づけば私の千寿郎くんに伸ばす右手も震えていて
動揺を隠すように私は拳を握った
そして千寿郎くんの背中を撫でたあと
私は時雨さんの両肩を掴んだ
時:「そんなっ…杏…寿郎さんっ!!
いやぁ!!行かないで!!
いやぁーー!!!」
あ:「しっかりしてください!!!」
時:「っ!!」
あ:「時雨さん、落ち着いて!!
分かるでしょう?
杏寿郎は約束を破るような男じゃないって
大丈夫!大切な家族を…時雨さんを残して
杏寿郎は死んだりしない」
時:「あ…」
あ:「杏寿郎を信じてあげて?
私は信じる…信じてる
元鬼殺隊の仲間として柱として
そして…幼なじみとして」
時:「Aさん…」
あ:「時雨さん
きっと…あなたの杏寿郎を想う気持ちは
心配する声や願いは…
他の誰よりも杏寿郎に届くと思います
聞こえると思います
だから行って、蝶屋敷に早く」
時雨さんの目を見て告げると
時雨さんはゆっくりと頷いて立ち上がった
それから千寿郎くんと時雨さんが蝶屋敷に向かうのを
私は行かずに見届けた
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衣世(プロフ) - 更新ありがとうございます!完結おめでとうございます!夢主ちゃんと煉獄さん良かったあぁぁ(;-;)途中どうなるかと思いました( ;∀;)素敵な作品ありがとうございました☆ (2021年5月6日 8時) (レス) id: 8b5abcedbd (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 完結おめでとう!!夢主ちゃんと結ばれてよかった…泣。 (2021年5月6日 7時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
annko(プロフ) - 完結おめでとうございます!よかった…煉獄さんと夢主ちゃんが結ばれて(涙)時雨さんも辛かったと思うけれど…やっぱり2人に結ばれてほしかったです(´- `*)素敵なお話をありがとうございました!! (2021年5月6日 6時) (レス) id: 0cc2afaf00 (このIDを非表示/違反報告)
けろっこ(プロフ) - 更新楽しみにしてましたー!幼なじみやっぱりいいですね!応援しています。 (2021年5月5日 20時) (レス) id: b68eed1631 (このIDを非表示/違反報告)
すずもり(プロフ) - 切なくて甘酸っぱいですね〜煉獄頑張って夢主に思いを伝えられるといいな〜更新頑張って下さい! (2021年5月5日 9時) (レス) id: 850617dc48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きい | 作成日時:2021年1月21日 5時