病人 ページ3
蝶屋敷を出て少し経った時…
誰かのひどく咳き込む声が聞こえた
そちらの方を見ると道の端に膝まづいている男の人がいた
あ:「大丈夫ですか!?」
慌てて駆け寄り顔を覗き込むと
顔色は真っ青で、大量の汗とゼェゼェと息苦しそうに顔を歪めている
そして咳が止まらない
あ:「っどうしよう…
左手さえ動けば抱えあげられるのに」
するとその人の懐からなにやら袋が落ちてきて
よく見るとそれは処方箋だった
あ:「薬!!飲みましょう!!」
私は急いで薬を男の人の口に入れる
男の人は一瞬苦しそうな顔をしながらもゆっくりと
それを飲み込んだ
「ハァハァ ゴホッ」
落ち着くまで私はその人の背中を撫でる
あ:「…あれ?この薬…」
さっき飲ませた薬の袋を見るとそこには胡蝶しのぶと言う文字が書かれている
この人…しのぶちゃんの患者さん?
でも、しのぶちゃんは鬼殺隊専門のはずじゃ
すると…
「ハァハァ あの…すみません、助かりました…」
あ:「大丈夫ですか?
かなりひどい咳でしたけど…」
「えぇ…元々身体が弱いもので…
今も医者に見せた帰りなんです、ほんとに助かりました」
あ:「あの…医者って…」
「あぁ、ここからすぐの屋敷です
胡蝶しのぶ先生と言って」
あ:「!しのぶちゃんが先生…」
「!胡蝶先生をご存知でしたか…
それはほんとに僕は運がいい
何と礼を言ったらいいか」
あ:「礼なんていりませんよ
それより帰りも心配なので私もついて行きます」
「それは申し訳ない!
僕なら1人で大丈夫ですから
それにあなたが帰り1人になる方が心配だ」
その男の人はとても優しそうな人で
礼儀正しい人だなと思った
でもあんなに酷い咳を見たのは初めてでほっとけなかった
あ:「私なら大丈夫です
慣れてますから、行きましょう笑」
私が笑いかけると男の人は一瞬黙り込んで
私の伸ばした右手をゆっくりと掴んだ
「っ///
ほ、ほんとにありがとうございます」
隣に並んで歩く
あ:「あ、そう言えばあなたのお名前は?」
「僕は鈴村凛太郎と言います。
あなたは?」
あ:「AAです」
鈴:「あの…その左腕の怪我は…」
あ:「あー…っと…ちょっと笑」
そう言うと鈴村さんはそれ以上何も聞いてはこなかった
あまり鬼の話はしない方がいいよね…
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衣世(プロフ) - 更新ありがとうございます!完結おめでとうございます!夢主ちゃんと煉獄さん良かったあぁぁ(;-;)途中どうなるかと思いました( ;∀;)素敵な作品ありがとうございました☆ (2021年5月6日 8時) (レス) id: 8b5abcedbd (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 完結おめでとう!!夢主ちゃんと結ばれてよかった…泣。 (2021年5月6日 7時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
annko(プロフ) - 完結おめでとうございます!よかった…煉獄さんと夢主ちゃんが結ばれて(涙)時雨さんも辛かったと思うけれど…やっぱり2人に結ばれてほしかったです(´- `*)素敵なお話をありがとうございました!! (2021年5月6日 6時) (レス) id: 0cc2afaf00 (このIDを非表示/違反報告)
けろっこ(プロフ) - 更新楽しみにしてましたー!幼なじみやっぱりいいですね!応援しています。 (2021年5月5日 20時) (レス) id: b68eed1631 (このIDを非表示/違反報告)
すずもり(プロフ) - 切なくて甘酸っぱいですね〜煉獄頑張って夢主に思いを伝えられるといいな〜更新頑張って下さい! (2021年5月5日 9時) (レス) id: 850617dc48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きい | 作成日時:2021年1月21日 5時