START:DASH!!～5～ (ページ10)

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何故ページ10

何故彼のような優しい人間がこんな性格の私と仲良くしてくれるのだ。

多分、顔か？

いや、彼はバラエティーでは下ネタ好きで変態なイメージだが、

本当は優しくて真面目なところをちゃんと知っている。

本当に何故だ。

私も彼がバラエティー通りのイメージなら多分仲良くはしていなかっただろう。

貴方「今度は私が荷物見張ってるんで、食券取りに行ってください」

徳井「うん、じゃあ行ってくるわ」

貴方「はーい」

そう言って彼は席を離れた。

ああ、また一人になってしまった。

どうせなら徳井さんを彼氏に見立ててあちらのカップルに見せつけたいところだが、

それだと彼にも失礼だし、向こうと同レベルになる。

腹が立たないカップルというのはTPOをわきまえていて、不快感がなく

こちらから見ていても微笑ましいなと思えるような感じだ。

例のカップルは不快感しかない。食事中に見ていてもキラキラ(吐く)しないかしら。

ディ○ニーではシンデレラとプリンスチャーミングやオー○ラ姫とフィリップ王子が良い例だろう。

徳井さんが番号が書かれた機械を持って戻って来た。

貴方「良かった～、ずっと一人だと思ってた」

徳井「えっ？」

貴方「いえ、こちらの話です。何頼んだんですか？」

徳井「ざるそばにした」

貴方「パーキングエリアやサービスエリアって麺類が多いですよね」

徳井「せやな。何か眠いな」

貴方「仕事終わって、４時に起きたんでね」

徳井「二時間位しか寝てない感じ？」

貴方「ええ」

徳井「どっかで仮眠とっときや」

貴方「そうですね。ホテル着いたら」

徳井「家族旅行言うても夜はどうすうるん？旅先で出逢った人とワンナイトするん？」

徳井さんはニヤリと笑って、囁くように言った。

私は呆れて笑いながら「しません」と言った。

朝から下ネタって気分悪いが、彼だと何故か許してしまう。

周りの人にこの会話聞こえてないかしら。

下手したらあのカップルよりも低レベルになるかしら。

徳井「さっきからマッキー、あのカップル、チラチラ見てるけど大丈夫？」

貴方「あ、大丈夫。ただ不快感を覚えるだけで」

徳井「まあまあ。そんなんに怒っちゃあかんで、せっかく可愛いのに」

私が可愛いのとカップルに腹を立てるのとは何の関係があるのだ。

貴方「あ、はい」

徳井「まあ、今は俺が彼氏やと思ったらええ」

いや、女にそんなこと言わない方が良いわよ。