START:DASH!!～5～ (ページ49)

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好感度ページ49

やはり彼と仲良くなろうとするのは無理だ。会話が続かない。

統 side

Aさんは正直、僕にとって苦手な人だ。

彼女の恋人の噂を耳にする度に「またか」と呆れてしまう。

僕は彼女が恋愛をゲームとして楽しんでいる人間性が苦手だ。

取っ替え引っ替え様々な男を弄んでいるチャラさが苦手だ。

余程飽きっぽい性格なのか、一途ではない性格なのか、どちらかだと思う。

絵里に同じことを言っても「私もそう思うけど、Aちゃんは良い人よ」と返ってくるだけだ。

彼女の長所が何なのか、僕にはいまいち理解できない。

貴方「すみません統さん。お肉取ってくれません？」

統「へっ！？あ、はい」

思わず変な声が出てしまった。変な噂はするものじゃない。

我々の昼食はバーベキューだ。売店で売っていたバーベキューセットを2セット購入した。

こんな冬空の下、バーベキューをしているのは我々一家とあと数名だ。

冬のバーベキューというのも案外悪くない。

バーベキューも中盤になった頃、お手洗いに行く者が増えていった。

Aさんがお手洗いへ行くと同時に、僕の腹の虫も暴れだした。

嫌だな、タイミングが被るとは。

我慢するのは毒だから仕方ない、行くか。

お手洗いから僕が出てきたと同時に、Aさんも出てきた。

俺と目が合うなり彼女は「どうも」と挨拶をし、隣に並んだ。

気まずいから先に行ってくれないだろうか。

幸せそうに歩いている恋人同士を見るなり、彼女は溜め息をついた。

貴方「いいですよね、幸せそうで」

僕は「はあ」と反応するしかなかった。

彼女はむしろそっち側の人間ではないのかと思う。

統「珍しいですね、Aさんがそんなこと言うなんて」

貴方「友人にはしょっちゅう言ってますよ」

統「沢山、恋愛なさってるのに？」

貴方「よく言われます。やっぱり冷めてしまったり、浮気されたりで別れちゃうんですよね」

統「浮気する側ではないんですね」

貴方「浮気はしたことないです。まずする意味がわかりません」

統「意外ですね」

意外としっかりとした考えを持っている人なんだ。

貴方「やっぱり私って浮気しそうに見えますか」

統「まあ、はい」

貴方「それもちゃんとした恋愛ができない原因でもあるのかしら」

統「え......」

貴方「まあ、そう見えるのも仕方ないですね。私の恋愛遍歴からすれば。

私にとって恋愛ってゲーム同様ですけどちゃんと浮気はしないって決めてます」

少しAさんの印象が良くなった。