START:DASH!!～5～ (ページ32)

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園田 side

貴方「ねえ」

園田「ん？」

貴方「私達って周りからはどう思われているんですかね」

園田「友達？」

貴方「男女の友達が普通、こんなところに来ないと思いますが。

やはりアベック(カップル)でしょうか」

園田「えー照れるなあ」

貴方「手は繋いでないから、付き合いたてってところかしら」

トンネルを抜けて俺達は、高さ約30m、横幅約155mの巨大イルミネーションを見た。

まるで映像のようだが、これは全部LEDなんや。凄いダイナミック。

アメリカ、南極、アフリカ、ユーラシア、日本の５つの絶景がイルミネーションで楽しめる。

Aちゃんは隣で、写真を撮りつつ、絶景を自分の目に残しておいたりと、忙しそうだ。

そしてもう一度、色とりどりの光のトンネルを俺達は抜けた。

彼女といれるのも、ここまでだろうな。

貴方「園田さん、最後に行きたい所あるんですけど」

園田「ええよ」

彼女と一緒に来たのは「アイランド富士」という乗り物。

地味に行列ができている。

アイランド富士という乗り物は、高い所からなばなの里のイルミネーションの絶景を一望できる。

約七分くらいして、俺達はやっとアイランド富士に乗れた。

上に行くまでには時間がある。

スタッフからは「大変混み合っておりますので、できるだけ詰めてご乗車してください」との指示があった。

俺は彼女と少し距離を開けていたが、彼女が隙間を詰めてしまったので、

ぴったりとくっついて座る形になってしまった。

彼女からしたらこれは計算なのか、無意識なのか。

You side

園田さんが少し続いていた気まずい沈黙を破った。

園田「インスタ、更新してたよな。見たで」

貴方「そうですか」

園田「徳井さんと会ったんやな」

貴方「はい」

園田「結構お似合いやったよ」

彼からその言葉を言われて、何故か心理的に胸が締め付けられた。

貴方「あの、付き合ってるとかじゃないです。

徳井さんは先輩って感じで恋愛対象には入りませんね」

私は必死に徳井さんとは恋愛関係がないことを説明した。

私が徳井さんとどんな関係であろうと彼には関係ないのに、何故こんなにも否定しているんだろう。

それよりも、彼とただ隣に座って会話をしているだけなのに、さっきから胸が高鳴るのは何故だ。

番組のロケや雑誌の撮影で、メンバーやそれ以外の異性とは隣で隙間なく座ったことは何度かある。

だが胸が高鳴ることなどなかった。