運命......? ページ30
園田『もしもし。Aちゃん、今どこおる?』
貴方「あの......『光の雲海』の所ってわかりますか」
園田『あ、うん。わかった。すぐ行くわ』
貴方「はっ!?なんで__」
それから先を言おうとしたが、彼に雑に電話を切られてしまった。
何故彼は私のところに来ようと思ったのかしら。何か私に言い忘れてたことでもあるのだろうか。
だったら電話ですればいいのに。
五分くらいして、園田さんが小走りでこちらに来た。
あの人、細身なのに意外と足早いのね。
園田「お待たせ」
貴方「いえ。何か直接会って言うようなことでもあるんですか?」
園田「いや、別にないけど」
貴方「どうして来たんですか?」
園田「Aちゃんが寂しそうな顔してる気がして。必然的に行かなきゃって思って」
貴方「意味不明です」
呆れながら私は言った。
しかし、私の感情と彼の行動の一致はまた凄いものだな。
「誰か来てよ」って心の中で叫んだら園田さんが来てくれたって......
はたから見れば運命なのかしら、これって。
でも運命なんて根拠のないもの、運命自体を否定するわけじゃないけど。
人生とは自分で切り開いていくものだから、運命に動かされるものではない。
もしも運命のような出来事があったとしても、それはただの偶然であってたまたまなの。
例えば、異性に運命感じたってその人と付き合ってはダメ。
その人のことをしっかり見てから付き合わなきゃ。運命感じたくらいで、人生ダメにするんじゃいわよ。
園田「ごめん、びっくりしたよな」
貴方「はい......何でわかったんですか、寂しそうにしてるって」
園田「ほんまやったんや......運命的やな」
彼はフッと笑う。彼も運命を信じてる派か。
何故か脳内で小田和正さんの「ラブ・ストーリーは突然に」が流れてきた。
何で、私も運命感じちゃってるのよ。運命とか根拠ないから。
貴方、園田「「あの!」」
貴方「......何?」
園田「Aちゃん先言って」
貴方「はい......良かったら一緒ここ、回りませんか?」
園田「うん、俺も同じこと思ってた」
何故私に言わせたんだ。そういうのは、男から言うべきだろ。
まあ、いいか。
我々はゆっくりと歩きながらイルミネーションを観賞した。
貴方「園田さんはご家族でこちらに?」
園田「うん。兄妹三人でおとんとおかんに親孝行しようって話になって。
それでここに旅行に来た」
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Rinq (* ´ ▽ ` *)(プロフ) - 頑張ってくださいね( *´艸`)わたしも、小説書こうかなぁって、いま、考えてます。更新頑張ってね応援してます(* ´ ▽ ` *) (2017年5月30日 23時) (レス) id: a75720872a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:西木野海未 | 作成日時:2017年5月17日 19時