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バス ページ25

旅館の送迎バスの中、子ども三人は後ろの席で「暇ー」「ねえまだ」と口々に言っていた。


何故、バス座席を右前に父・母、左前に善子・洋一郎さん、


そしてその前に絵里さん・統さんご夫婦が二人席で座っているのかしら。


そして何故、五人席に私と凛、流星、千歌の子ども三人が座っているのかしら。


まあ、事の発端は子ども達三人が一番乗りで、後ろの席に一気に駆けていったのだけど、


最初は善子と絵里さんが子ども達の隣に座ったのね。


でも三人口を揃えて「Aがいい〜」って言ったのよ。


せっかく移動中の間、優雅に音楽を聴こうと思っていたのに。


で、今に至るわけだ。


まるで私一人と子ども三人が、一緒に座っているって私が三児の母みたいじゃないか。


週刊誌に私が「実はシングルマザーだった」と報道されたらどうする。


迷惑を掛けないように三人を静かにさせないとだな。


貴方「流星、ゲームしないの?」


流星「バスん中でゲームしたら酔うからやめとく」


そうだ、彼は乗り物酔いしやすいタイプだった。


そういえばこの前の旅行の時、車でちょっとゲームをしてたくらいで酔ってたっけ。


何か暇潰し道具ないかしら......あっ。最近、面白いアプリ入れたんだったわ。


それ早速使ってみよう。


貴方「みんな、ちょっと写真撮っていい?」


千歌「ん?どうしたの?」


三人は画面に顔を映した。


すると、カメラが顔認識して三人の顔の犬の耳や鼻が出てきた。


凛「ワンちゃん!かわいい!!」


これが今流行りの顔認識アプリだ。若い子の間で流行ってるだとか。


私は犬になった三人の写真を撮った。


写真撮るのもこれだけにしておこう。シャッター音が周りに響いたら嫌だから。


私はさっきの写真を善子と絵里さんと母に送った。


貴方「ねえ、風船ガム欲しい?」


流星「ああ、うん」


凛「欲しい!」


千歌「ちょーだい!!」


貴方「わかった。あげるけど、その代わり交換条件としておとなしくしてなさいよ。


約束破ったら、誕生日プレゼントあげないよ」


三人はいきなり静かに頷き始めた。ちょっと脅しが強すぎたかしら。


良い大人は真似しないでね。


私は風船ガムを三人にあげた。私も食べようかな。ガムをしっかり噛んで、それを膨らませた。


流星「すげえ!どうやってやんの?」


貴方「ガムを良く噛んで、舌に広げてフゥーってやったら膨らむと思うけど」


流星「わかった」


ちょっと暇だから何かしよう。

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Rinq (* ´ ▽ ` *)(プロフ) - 頑張ってくださいね( *´艸`)わたしも、小説書こうかなぁって、いま、考えてます。更新頑張ってね応援してます(* ´ ▽ ` *) (2017年5月30日 23時) (レス) id: a75720872a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:西木野海未 | 作成日時:2017年5月17日 19時

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