帽子 ページ22
彼女に叶うことはないだろう。
結局お買い物は四時間以上も続いた。
私も母と相談して、コーディネートしてもらった服にぴったりな
帽子とバッグと靴を購入した。
長い買い物だったな。これほど長時間買い物したのは、いつ以来かしら。
善子「ただいま〜」
洋一郎「おお、お帰り」
父「遅かったな」
母「ごめんなさい。でもお父さんの分も買ってきたわよ」
父「おお、ありがとうな」
父は照れ隠しにお茶を飲んだ。
そして、そっぽ向いてぶっきらぼうに新聞を読んでいる。
全く、素直じゃない性格もこの父に似たんだな。
ちなみに今は絵里さん一家の部屋に皆集まっているが、
私、母、父は606号室、善子一家は607号室、絵里さん一家は608号室での宿泊予定だ。
男性陣三人は、部屋でゆっくりする予定だったものの、子どもの世話で疲れている様子だった。
我々、女性陣だけショッピングを楽しんで良かったのかしら。
凛「A〜お帰り〜」
凛たち子どもがトコトコとこちらへ寄ってきた。
何故私は「A」と呼び捨てなのかしら。
凛は絵里さんのことは「絵里ちゃん」と呼んでいるし、
流星と千歌も善子のことは「よっちゃん」って呼んでるのに。
私だけ完全にナメられているのかしら。これが既婚者と独身の違いか......
私もそろそろ真剣にお付き合いしたい人を見つけた方がいいのかしら。
貴方「おじいちゃん達にちゃんと遊んでもらった?」
凛「うん!ゲームセンター行ったよ!」
貴方「私も行きたかったなあ」
流星「太鼓の達人した。俺が勝ったぜ」
貴方「そりゃ、あんたゲーム得意だものね」
千歌「おじいちゃんね、クレーンゲームでぬいぐるみ取ってもらったの!!」
千歌が興奮気味に言った。
貴方「何取ってもらったの?」
千歌「アンパンマン!!」
貴方「良かったね〜」
そういえば何で子ども三人も私のところへ群がってるのかしら。
普通、一人くらい好き勝手に遊んでたり、両親のところに行ったりするのにね......
あ。お年玉まだあげてなかったわ。
貴方「あ!ごめん、お年玉渡すの忘れてたわ」
流星「遅いぞ、A」
凛と千歌は女の子ということもあってまだ可愛いげがあるが、
流星はめちゃくちゃ生意気だ。いつでも戦いごっこを私に仕掛けてタックルしてくる。
私はポチ袋に千円札をそれぞれ三枚のポチ袋に入れて、三人に渡した。
凛「イェーイ!」
洋一郎「凛、Aさんにちゃんとお礼言いなさい」
47人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Rinq (* ´ ▽ ` *)(プロフ) - 頑張ってくださいね( *´艸`)わたしも、小説書こうかなぁって、いま、考えてます。更新頑張ってね応援してます(* ´ ▽ ` *) (2017年5月30日 23時) (レス) id: a75720872a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:西木野海未 | 作成日時:2017年5月17日 19時