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Love marginal ページ2

與side


だったら俺もこんな思いしなくて済むのに。


俺のなかの悪魔がそっと囁いた。


園田「真司郎はAちゃんから何か聞いてへん?好きな人おるとか」


與「俺は聞いてません」


園田「そっか」


與「あいつ自身の恋愛のことに関してはあまり自分から言わない奴ですからね」


園田「彼女、仕事人間やもんな。邪魔しちゃ悪いかな」


與「いや、仕事ばかりでも疲れるからちょっとの刺激としては恋愛もいいかも、って言ってました」


園田「流石Aちゃん、恋を甘い果実としか思ってないようやな。


実際はどんなに苦しいものか」


俺はあなたよりももっと苦しいです。


そんな女々しいこと言ったって、俺の恋なんてこれからも誰にも知られることはないだろう。


與「まあ、頑張ってください」


思考回路を巡らせたが、俺は結局彼を応援することにした。


普通、人類はどうせ自分のことが可愛いんだから、どんな状況であろうと自分の感情を優先するはずだ。


なのに何故応援することを選んだ?


園田「真司郎ん家ってここで合ってる?」


與「あ、はい」


園田「じゃあ、日程決まったら言って。また奢るわ」


與「はい。じゃあさよならー」


園田「また今度な」


やっぱり彼は俺とは違う。


俺もあんな風に大人っぽくなれないだろうか。


Aに何度、「あんたは大人っぽくない」とか「色気がない」とか言われたことか。


色気とは何なのかいまいちわからない。


イケメンなのに色気を感じない人もいれば、別にそこまでイケメンではなくても何故か色気がある人がいる。


色気とは顔だけじゃなく身体とか声とか仕草とかもあるんやろうな。


だったら全てを兼ね備えている園田さんは最強の存在だ。


例え俺が園田さんの真似をしても、滑稽な様にしかならない。


園田side


真司郎を見送ったあと、俺はため息をついて窓にもたれた。


真司郎情報では彼女に好きな人はいない、と言っていたが


実際、彼女が実は真司郎が好きという説も考えられる。


いや、彼女は本当に自分の恋愛について話さない人間なのかもしれないが。


流石に考えすぎやな。いや、もしかしたら......


いつからこんな女々しい奴になったんやろ、俺は。


こんなにもどかしい気持ちになるくらいなら、恋なんてしなければいいんやけどな。


出来れば恋なんてしていなかった自分、青く透明な自分に戻りたいものだ。


恋とは自分が余計ヘタレになっていくものだ。今日は早く帰って呑もうか。

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Rinq (* ´ ▽ ` *)(プロフ) - 頑張ってくださいね( *´艸`)わたしも、小説書こうかなぁって、いま、考えてます。更新頑張ってね応援してます(* ´ ▽ ` *) (2017年5月30日 23時) (レス) id: a75720872a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:西木野海未 | 作成日時:2017年5月17日 19時

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