START:DASH!!〜2〜

情けない ページ7

だが本当は前からいや、最初から



わかっていたはずだ。



Aは越えられない存在だ、って。



多分、A以上の努力をしないと越えられない



と思う。



俺はそんなジェラシーを隠すために



Aに罰を与えていたのかと思うと、



自分が情けなく見えた。



自分が情けないと思ったところで、



自分は今、どうすればいいのだ。




宇野side



ライブのリハーサル中、ふと不思議だなと



思うことが起こった。


それはにっしーが少しAを心配



するかのように、Aをちらほら見ていたことだ。



彼に何があったのか、と驚いたが



今はそんなこと、どうでもよかった。



リハーサルが終わってまず私はぞろぞろと



帰っていくメンバー六人を飲みに誘った。



非常に幸運なことに、皆このあとは



特に用事がなかった。



そして次にメールでAを飲みに誘った。



やはり予想通りに「誰が来るの？」と



返信が来た。



私はAにどうしても来てほしかったため、



本当はメンバー全員くるのだが、



「私だけだよ」と返事を送った。



そしたら秒速の速さで、「行くわ」と



返信が来た。



Aは結構チョロいからこの手には騙されやすい。



＿＿＿ごめんね、A

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