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何あれ ページ6

私はにっしーに何を言われるのか



と身構えた。



例えば、MVの撮影の時も話し掛けられたとしても



演技が酷いだとか、何でこれくらいのことが



出来ないのとか、ボロクソに批判を喰らった。



多分今回も、ピアノの演奏が不快だとか



歌が酷いだとか言われるのだろう。



私は覚悟して彼の言葉を待った。



すると



西島「さっきの歌.......良かったよ!」



と彼は照れ笑いをしながら言った。



予想外の彼の言葉に私は目を丸くする。



すると、また誰かの足音が聞こえた。



よく目を凝らして見ると、直也が



こちらに向かって歩いてきた。



私は直也に「何でお前がピアノに座ってるんだよ」



と言われそうだったので、すぐにピアノから



離れた。



そしてにっしーは直也を見て



ハッと我に返ったのか私に冷たい視線を向けて




「さっきのことは忘れろよ」と言って



直也のもとへ小走りで駆け寄った。



だが、私には先程のにっしーの優しい表情が



上手く言えないが、飾り気のない



彼の本当の姿を見ているようだった。




西島side



直也「Aに何話してたの?」



と問う直也くんの表情はとても



殺気があって怖かった。



西島「別に。ただ歌が不快だって



言っただけだよ」



とっさに嘘を着いた。



自分は演技力が高いせいか



嘘を付くのは得意だ。



だが先程のマッキーのピアノの弾き語りは



自分に嘘を付けないものだった。



マッキー自身も演技が下手で自然体だからなのか、



歌に気持ちがこもっていて、上手く言えないけど



本当にこの歌が好きなんだというのが伝わっていた。



俺は自然とマッキーに話し掛けていた。



まるで俺たちが仲が良かったあの頃の



ように戻っていた。



しかし、マッキーは俺に話し掛けられても



戸惑っていて、どこか身構えていた。



いつからマッキーってこんなになったんだっけ。



俺は心の中でため息をついた。



俺が今までAに罰を与えているのは



スタッフを辞めさせたことはもちろんだが



今振り返ると、俺のジェラシーの方が



強い。



俺は歌に自信があったのだがいつも



褒められるのはAばかりだった。



俺にとってはそれが一番のストレスで



Aに罰を与えることでそのストレスを



発散していた。



俺の方が上手い、こいつはせいぜい二番煎じ



だって心の中で自分に言い聞かせて



自分自身を安心させていた。

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西木野海未(プロフ) - Nissy☆loveさん» 見つけてくださってありがとうございます! (2017年3月31日 23時) (レス) id: 152aee44b6 (このIDを非表示/違反報告)
Nissy☆love - そういえば続編書かれていたんですね!プレイリストで見つけました。続編の更新も頑張ってください!! (2017年3月31日 22時) (レス) id: 217a3f6335 (このIDを非表示/違反報告)
西木野海未(プロフ) - なつさん» はい、頑張ります!ごめんなさい、昨日は寝落ちしちゃったもんで.......ww (2017年1月31日 17時) (レス) id: 152aee44b6 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 続きが早く見たいですっ!更新頑張ってくださいっ! (2017年1月30日 20時) (レス) id: 3487b8d8f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:西木野海未 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/eliumi1/  
作成日時:2017年1月29日 9時

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