第伍拾肆話 ページ8
.
宇髄 side
こいつぁ驚いた。
まさかこいつが経験済みだったとは。
これはさすがに可哀想だ。大方、こいつはそういう教育を受けてきたのだろう。『命を賭ける』という教育を受けてきた俺達忍と、種類は違うが似ているはずだ。そして、それを当たり前だとも、思っているのだろう。
こいつの初めてを時透にしてやりたかった。柄にもなくそう思ってしまった。
________ガラッ
そう、噂をすれば、
「用ってなんですか?」
「おぉ、いい時に来たな」
『あれ、無一郎?』
こいつらの鈍感さにはほんと目眩がしてくる。
伊黒と甘露寺から話を聞いた時は、驚きを越してさすがに引いた。
そんなこいつらの恋路を何とかしてやろうと、さっき定食屋を出たあと、不死川に鴉を飛ばしてもらった。
『派手な用がある。こい』と。
「その格好……」
「あ、俺用があるの思い出したわ。じゃ、説明はよろしくな、A」
『え、ちょ、宇髄さんっ』
足早に部屋を出て、戸を閉めて身を潜める。
用なんて当たり前だが嘘だ。悪いがわざわざ二人にしてやったこの好機を、時透、逃すなよ。
さぁ、お前はこの状況でどうする?
「で、A、その格好はどういうこと」
『あ、あぁ、色々事情があってね、宇髄さんの潜入任務を手伝うことになったの』
「隊服じゃなくて?その重々しい着物?どこの任務なの」
『花街、“遊郭”って言えばわかりやすいかな?』
「…………は、遊郭?」
.
156人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハイキュー!! - (笑)同感です! (2021年6月16日 20時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - ハイキュー!!さん» はいそうです!!どうして1回しか押せないんでしょうね、100回は押したいのに……。 (2021年6月16日 17時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー!! - 楪日織さん» もう投票したあとだったんじゃないですか? (2021年6月16日 15時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - 楪日織さん» こんにちは!そうやって言っていただけてとても嬉しいです…。今はテスト期間なので更新が泊まってしまっていますが、終わったら絶対怒涛のアップラッシュをしようと思います! (2021年5月29日 22時) (レス) id: f9d5897d9b (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - 初コメです。気づけば高評価を押していて、「既に投票済みです」と出たんですがどうすればいいですか??(にっこり) (2021年5月29日 15時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:藍 | 作成日時:2021年5月15日 15時