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第陸拾話 ページ14

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________あれから数日後、善逸が忽然と姿を消した。








「だーかーらー!!俺んとこに鬼がいたんだよ!!」




実際に身体を使って再現する伊之助を背に、私は考え込んでいた。


あの鬼に顔を知られてしまった。ばっちり目まで合っている。それ故に大きな行動に出すぎると怪しまれかれない。


その中でも善逸を見つける為に、昨夜、散策に全力を尽くした。しかし、全く見つからないのだ。善逸が消える際の音のひとつも、気配の欠片でさえ、感じることは無かった。


無意識に罪悪感と責任感が積もっていくのがわかった。私が、わたしがもっと注意していれば、




「善逸は来ない」




宇髄さんのその言葉に、耳がピクリと反応する。




「善逸が来ないってどういうことですか?」




顔を険しく顰めた炭治郎が聞き返した。




「お前たちには悪い事をしたと思ってる。俺は嫁を助けたいが為にいくつもの判断を間違えた。善逸は今行方知れずだ。昨夜から連絡が途絶えてる。そうだろ、A」

『……はい。間違いありません』

「お前らはもう“花街(ここ)”から出ろ。階級が低すぎる。ここにいる鬼が、Aから届いた報告書通り“上弦”だった場合、対処出来ない。消息を絶った者は死んだと見做す。後は俺一人で動く」




その言葉は、まさに英断と思われるものだった。




“上弦は柱三人分に匹敵する強さ”




この事実を承知の上で彼は相当な覚悟を持って、単独行動を選んだはず。その背中からは、計り知れないほど大きな意思を感じる。




『私も行きます』

「恥じるな。生きてるやつが勝ちなんだ。機会を見誤るんじゃない。それにA、お前にはまだ時透がいるだろ」

『馬鹿にしないでください。仮にも私だって柱ですよ。それでも単独行動を選ぶというのでしたら、指示を無視して追いかけます』




目を合わせようとしない彼の背中を見つめる。じっとしたまま動かない。


しばらく、張り詰めた沈黙が流れた。




「…………分かったよ。俺の速さについて来れるのなんてお前ぐらいだからな」

『ありがとうございます。今夜、京極屋で合流。それまでに、居た痕跡を完璧に消してきます』

「あぁ、頼んだぞ」




彼は、珍しくいつもの余裕な表情崩して私に言った。





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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎   
作品ジャンル:恋愛
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ハイキュー!! - (笑)同感です! (2021年6月16日 20時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - ハイキュー!!さん» はいそうです!!どうして1回しか押せないんでしょうね、100回は押したいのに……。 (2021年6月16日 17時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー!! - 楪日織さん» もう投票したあとだったんじゃないですか? (2021年6月16日 15時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 楪日織さん» こんにちは!そうやって言っていただけてとても嬉しいです…。今はテスト期間なので更新が泊まってしまっていますが、終わったら絶対怒涛のアップラッシュをしようと思います! (2021年5月29日 22時) (レス) id: f9d5897d9b (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - 初コメです。気づけば高評価を押していて、「既に投票済みです」と出たんですがどうすればいいですか??(にっこり) (2021年5月29日 15時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年5月15日 15時

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