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頷くと、北斗さんは笑った。
そのままギッとソファを軋ませて体勢を変える。まるで私にのしかかるみたいにするから、思わず身をすくめると耳元に熱い息がかかる。
北「おれもAと離れたくない」
「え……」
北「だからずっとここにいて」
それって……
「ひゃ！？」
水音がすると同時に、背中がぞわりと粟立つ。耳を舐められていると理解したときにはもう遅く、大きな手が私の後頭部をがっちりと押さえていて。
「ほ、く……っ！」
北「みみ、よわいんだ？ かぁいいねぇ」
いつもより低い声は腰に響く。執拗なほどに耳を舐められて、どんどんなにも考えられなくなっていく。
北斗さんの匂い、体温、体の重み。その甘い声に脳が溶かされてしまいそう。
「北斗さ…、ゃ、」
北「A、かぁいい」
「もっ、ぁ…！」
北「声もかぁいいねぇ…」
「だめ、北斗さんっ……北斗、……え？」
とつぜん北斗さんの身体がぐんと重みを増す。
「北斗さん…？」
すぅすぅと規則正しい息が聞こえて。
「……寝た？」
そっと身体を動かしてみる。抜け出せ…はしなかったけど、半分くらい身体を抜いたところで北斗さんは私を抱き枕にするみたいに抱きしめた。むにゃむにゃと愚図る子どもみたいに。
「た、助かったぁ…！」
流されるところだった…！
あぶなぁ…と思わずひとりごとが漏れる。
そりゃあもちろん、嫌だったらわけじゃないけど。むしろ流されそうになったし、それでもいいかって一瞬思ったけど。
でも「好き」っていわれたわけじゃないし。北斗さんは泥酔してるみたいだし。
これで流されて…致してしまって、朝起きて北斗さんが後悔するような表情を一瞬でも見せたら。私もう本当にここにいられなくなっちゃうから。
このソファ、無駄に大きくて良かったなぁ。いつも酔っぱらった田中さんがここで寝てるって言ってたけど、ふたりで寝てもまぁ遜色ない感じ。くっついてないと落ちちゃうけど。
北斗さんは、私の胸元に頭をもたげて寝ている。うつくしい鼻筋、うすく開いたくちびる。
「…期待していいんですか？」
聞いても答えてはくれないけど。
私は北斗さんの髪を撫でた。そのままリズム良く梳いているうちに、私もいつのまにか瞼がくっついてしまっていた。
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なな(プロフ) - 更新待ってます！！ (3月15日 14時) (
レス) @page46 id: a7a739d86f (このIDを非表示/違反報告)
めらとにん(プロフ) - めちゃくちゃきゅんきゅんしてます、！！更新待っています！これからも応援してます🙌🏻💗 (2月20日 21時) (レス) id: 66bf5bffa1 (このIDを非表示/違反報告)
えみりーた(プロフ) - 更新待ってました！楽しみにしてます！ (1月9日 22時) (レス) @page43 id: d4d342cc13 (このIDを非表示/違反報告)
ともか(プロフ) - はじめまして。続きが気になっていたので更新嬉しいです。これからの2人の展開にドキドキしながら楽しみにしてます♪ (1月8日 21時) (レス) id: ba59c24797 (このIDを非表示/違反報告)
ymmrnn(プロフ) - とても文が綺麗で読みやすく、早く続きを読みたくなる作品です。2人にトキメキました。応援してます！ (10月31日 13時) (レス) id: a7dac5969c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エルダー | 作成日時：2023年10月2日 23時
