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とりあえずこのことは内密に…と約束して、大吾には仕事に戻ってもらう。律儀に一礼して部屋を出る大吾を見届けてから、北斗はため息をついた。
北「…けっきょく問題が増えただけだ」
樹「だなー。っていうかさ、今更だけどAちゃんってどんな風に様子がおかしいの？」
そうそう、当初の目的はそれ。ここ数日間、北斗が元気ないからどうかしたのか聞いてみたら、Aちゃんの様子が変だって言うから。
北斗は険しい顔のまま。
北「家のことは変わらずいろいろとサポートしてくれてるんだけど…時々ぼんやりしてるというか。目が合っても逸らされるし、かと思えば俺がなんかやってるときはこっそり見つめてくるし」
樹「ふーん？」
北「そのクセなんとなく近くにいることが増えたんだよなぁ。あ、増えたと言えば夕食の品数も。無理しなくていいって言うんだけど、食べてもらえると嬉しいからって」
…のろけ？
いやお前それは北斗への恋心を自覚しちゃった感じじゃん？ と言いたいのを、かろうじて飲み込む。Aちゃんの気持ちは俺が憶測で伝えていいことじゃないから。
でも確実にそうだろとしか言いようがないんじゃん？ むしろそんなわかりやすいことある？ そんでそれをわかってないお前は恋愛初心者か。……あ、そうだこう見えても初心者だったわ。
真剣に悩んでるのがバカバカしいくらいなのに、北斗は真面目な顔で「どうしたらいい？」なんて聞いてくる。アホか。やってらんね。
樹「まーとりあえずスキンシップでもしてみたら？ ほんで酒飲んでイチャこいて寝ろ」
北「イチャ……いやいやいや、好きでもない男にそんなことされたらキモいって」
樹「好きでもないヤツに毎日メシ作ったりしねーだろ」
北「だってあっちにとっては仕事だから…」
あーそうだった、こいつ拗らせてるんだった。
イケメンで金持ちで真面目でやさしくて…って高スペックなくせに、恋愛だけはどうも苦手みたいで。
しかも今まで付き合ってきた人と上手くいかなかったもんだから、そこの自己評価が低すぎるっつーか。
樹「まぁとにかくやさしくしろ、な？ Aちゃんが本音話してくれたら、お前も真正面からぶつかりゃいいだけだから」
北「そういうもの？」
樹「そういうもんです」
ふーん…って黙り込む横顔。それは付き合いの長い俺でも初めて見るような顔だった。
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なな(プロフ) - 更新待ってます！！ (3月15日 14時) (
レス) @page46 id: a7a739d86f (このIDを非表示/違反報告)
めらとにん(プロフ) - めちゃくちゃきゅんきゅんしてます、！！更新待っています！これからも応援してます🙌🏻💗 (2月20日 21時) (レス) id: 66bf5bffa1 (このIDを非表示/違反報告)
えみりーた(プロフ) - 更新待ってました！楽しみにしてます！ (1月9日 22時) (レス) @page43 id: d4d342cc13 (このIDを非表示/違反報告)
ともか(プロフ) - はじめまして。続きが気になっていたので更新嬉しいです。これからの2人の展開にドキドキしながら楽しみにしてます♪ (1月8日 21時) (レス) id: ba59c24797 (このIDを非表示/違反報告)
ymmrnn(プロフ) - とても文が綺麗で読みやすく、早く続きを読みたくなる作品です。2人にトキメキました。応援してます！ (10月31日 13時) (レス) id: a7dac5969c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エルダー | 作成日時：2023年10月2日 23時
