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私と大我はそのまま黙ってエレベーターに乗った。大我の横顔は怒ってるような困ってるような…って感じで、私もなにを言おうか迷っていると、エレベーターが途中で止まってドアが開く。誰か乗ってくるんだと少しよけると、入ってきたスラっとしたイケメンは私と大我をチラッと見た。
「あ…」
樹「社長、どうぞ」
「あの、私たち降ります」
大「なんで？」
「いいから」
最初に入ってきたのは田中秘書。社長の第一秘書でかなり優秀な人って噂だ。
でもそれ以上に優秀で…モデルのような長い手足で高そうなスーツを着こなすオーラがものすごい人。あとから入ってきた松村社長が、私たちを一瞥した。
樹「あぁ、大丈夫ですよ。僕たちすぐに降りますから」
「あ、えと、な、何階ですか？」
樹「15階を」
「はい」
ボタンを押す手が緊張してしまう。社長をこんなに間近で見たのは初めてだ。
国内でもトップクラスの企業、松村コーポレーションの御曹司でありこの大企業の代表取締役。
肩書きもルックスも素晴らしいのに、プライベートはほとんど明かさない。そんなミステリアスなところがまた魅力的…と女優さんから社長令嬢までが夢中で、デートのお誘いには事欠かないと噂のまさに雲の上の人。
大我も十分背が高いけど、田中秘書も同じくらいの長身だ。それよりもやや背が高くて顔が小さい社長は威圧感たっぷりで、こんな空間で私はすっかり緊張してしまった。
幸いすぐにエレベーターは15階に着き、社長の後に続いて田中秘書は私たちに軽く頭を下げながらエレベーターを降りていく。
思わずほっと息をつくと、大我が小さく笑った。
大「どしたの、そんな」
「いや緊張するでしょ。天下の社長様だよ？」
大「社長だって普通の人間じゃん」
「それはそうなんだけどね。なんだろ…滅多に会わない偉い人だからかな」
大「ふーん、そんなもんかなぁ」
「そうそう」
逆になんで大我は普通でいられるの？ なんて言いながら、私たちもエレベーターを降りる。まぁこの人は天然というかなんというか、いつもぽやっとしてるから社長相手に緊張しなくても不思議じゃないけど。
大「さぁ、午後からもがんばろー」
「大我は本当に頑張って。データ入力まだ終わってないのかって部長キレてたよ」
大「へへへ」
悲しいことがあってもお金は稼がなきゃいけない。過ぎたことは仕方ない…と半ば無理やり切り替えて、私はPCの電源を入れた。
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なな(プロフ) - 更新待ってます！！ (3月15日 14時) (
レス) @page46 id: a7a739d86f (このIDを非表示/違反報告)
めらとにん(プロフ) - めちゃくちゃきゅんきゅんしてます、！！更新待っています！これからも応援してます🙌🏻💗 (2月20日 21時) (レス) id: 66bf5bffa1 (このIDを非表示/違反報告)
えみりーた(プロフ) - 更新待ってました！楽しみにしてます！ (1月9日 22時) (レス) @page43 id: d4d342cc13 (このIDを非表示/違反報告)
ともか(プロフ) - はじめまして。続きが気になっていたので更新嬉しいです。これからの2人の展開にドキドキしながら楽しみにしてます♪ (1月8日 21時) (レス) id: ba59c24797 (このIDを非表示/違反報告)
ymmrnn(プロフ) - とても文が綺麗で読みやすく、早く続きを読みたくなる作品です。2人にトキメキました。応援してます！ (10月31日 13時) (レス) id: a7dac5969c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エルダー | 作成日時：2023年10月2日 23時
