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北「正直忙しすぎて生活まで手が回らない。掃除もハウスキーパーさんが入ってくれるし、洗濯は基本クリーニングだし」
「な、なるほど…」
北「だからあなたもなにもしなくていいよ、と言ったんですけど…」
「……？」
北「たまに、こうしてくれると、少し、嬉しいなぁ、なんて」
こちらを見ずにそう言った社長の耳が少し赤い。
意外と話をしてくれるんだな、とか、こんな料理で喜んでくれるんだ、とか。いろんなことが一気に頭に流れ込んできてちょっと処理が追いつかないけど。
「こ、こんなお料理でよければ…」
北「うん。僕はなにをしたらいいですか？ あ、給料を少し上乗せしますか？ 業務外にやらせてしまうから…」
「いえもうお給料は十分……あ、じゃあ『おかえりなさい』と言ったら、顔を見て『ただいま』と言ってほしいです」
北「え…そんなこと？」
元カレと付き合っていたとき、よくうちに晩ごはんを食べに来ていたのだけど、そういう挨拶がないことを寂しいと密かに思っていた。
「おかえり」って言っても「疲れた」とか「メシなに？」とか。まるで私がお料理をして待っているのが当然みたいな…まるでお母さんみたいな、そんな扱いに不満があったのは確かだ。
そっか…と社長は少し考える。それから私の顔を見て、また少し笑った。
北「さっき言いそびれました。大事な書類を帰りの車で渡されて熟読してしまって」
「いえ…」
北「ただいま、A」
…それは、ズルくないですか。
ただでさえ社長の笑顔は見慣れなくて心臓に悪いのに。
業務の一環なんだけど、自分のご飯のついでなんだけど。明日はなにを作ろうかなぁ、なんて今から考えてしまって、案外この生活に順応している自分に少しびっくりする。
そんな私の動揺なんて知る由もない社長は、おいしいなぁなんて呟きながらご飯のおかわりをした。
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なな(プロフ) - 更新待ってます！！ (3月15日 14時) (
レス) @page46 id: a7a739d86f (このIDを非表示/違反報告)
めらとにん(プロフ) - めちゃくちゃきゅんきゅんしてます、！！更新待っています！これからも応援してます🙌🏻💗 (2月20日 21時) (レス) id: 66bf5bffa1 (このIDを非表示/違反報告)
えみりーた(プロフ) - 更新待ってました！楽しみにしてます！ (1月9日 22時) (レス) @page43 id: d4d342cc13 (このIDを非表示/違反報告)
ともか(プロフ) - はじめまして。続きが気になっていたので更新嬉しいです。これからの2人の展開にドキドキしながら楽しみにしてます♪ (1月8日 21時) (レス) id: ba59c24797 (このIDを非表示/違反報告)
ymmrnn(プロフ) - とても文が綺麗で読みやすく、早く続きを読みたくなる作品です。2人にトキメキました。応援してます！ (10月31日 13時) (レス) id: a7dac5969c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エルダー | 作成日時：2023年10月2日 23時
