No.73 ページ28
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緑谷side
初めての場所だからか、なかなか眠れなくてこっそりと部屋を抜け出して散歩させてもらってた。月明かりを頼りにゆっくりと歩いていると上から声をかけられた
「！？ゆ、雪村さん…！」
『どうしたの？眠れない？』
タンッと軽々塀を乗り越えてやって来た雪村さんに手を引かれた。結界を作って段々と登っていって屋根より高いところまできた
『眠れないとき、よくこうするの。緑谷くんもよければと思って』
実はさっきまでもこうしてたんだけど、と苦笑いをして夜空に視線を移した雪村さん。確かに高いところで夜空を眺めるって落ち着くかもしれない
しばらくたわいもない話を2人でしてた
今日の夕食が美味しかったとか、良守くんたちと仲良くなれたか、とか
「あのさ、前から聞きたかったんだけど。どうして雪村さんはヒーローを目指したの？やっぱりオールマイトに憧れて…とか？」
きっとヒーロー志望の大半はこの理由だろう
単純な興味からの質問だったけど、その質問に雪村さんは少しだけ悲しそうに目を伏せた
『残念ながらオールマイトとかヒーローには正直興味なかったよ。個性があるのに気づいたのは中3の半ばだったし、最初はヒーロー目指してなかった』
「え！？そ、そうなの！？ずっと無個性だと思ってたの…？」
『あはは…珍しいけど、うちも墨村も全員無個性だから、私が異例なの。それに私にとってのヒーローは身近にいる人たちだったから。んー…詳しくは言えないけど雪村と墨村は特殊な家系でね、お姉ちゃんも良守も大切な人のためなら無茶ばっかするし。お父さんもその命を犠牲に家族を守ってくれた、アイツだって……』
「命を犠牲に…ご、ごめん僕…」
『気にしないで？私の周りには大切な人のためなら動ける人達ばっかりで、私はいつも守ってもらってた。…だから今度は私が守りたかったの』
そう、優しく微笑んだ雪村さん。
あぁ、凄いなぁ…笑ってるけどきっと僕には想像つかないほど辛くて悲しいことがあったんだ。
それに全員無個性だと言うこの2つの家に何があるのかわからないけど、でもその経験が今の雪村さんを作ってて、彼女が強い理由なのかもしれない
「…雪村さんなら、きっと凄いヒーローになれるよ！」
『！…なれる、かな。そうだといいなあ、』
僕も負けてられない
グッと手をにぎりしめて改めて夜空を眺めた
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ミホ(プロフ) - 落ち着いてからでいいので、更新待ってます。 (2023年4月15日 23時) (
レス) @page38 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
純猫(プロフ) - 豹華さん» かっこいいですよね〜！！ありがとうございます。やっぱり更新は遅くなりそうなんですが、頑張りたいと思います！！ (2019年8月21日 14時) (レス) id: 7a21396a4c (このIDを非表示/違反報告)
豹華(プロフ) - 限くん！！！かっこいいですよね！！待ち遠しいです笑更新頑張ってください！！ (2019年8月10日 20時) (レス) id: 48337b97e8 (このIDを非表示/違反報告)
純猫(プロフ) - 人形師さん» ありがとうございます！応援凄く励みになります！頑張ります！ (2019年6月14日 20時) (レス) id: 7a21396a4c (このIDを非表示/違反報告)
純猫(プロフ) - ノルンさん» わぁ！そう言って貰えて凄く嬉しいです！私も結界師好きで限くんも大好きなのでわかります！この後の展開はあまり考えれてないんですが頑張ります！ (2019年6月14日 20時) (レス) id: 7a21396a4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：純猫 | 作成日時：2018年12月23日 22時
