第10話 ページ11
皆と別れて、キヨと二人きりになる
すると、急に空が暗くなったと思ったらぽつぽつと雨が降り始めた
『やばい、雨降ってきたよ!』
「俺今日傘持ってねえ」
『私もだよ!走らなきゃ!』
「ちょっと待てよ…!」
そういって私は一目散に走った
それにあわててキヨもついてくる
「お前意外と足速いな」
『そうかな?中学のときはバリバリ部活やってたからかな?』
走りながらキヨと話をする
すると、しばらくしてもっと土砂降りになった
これは走ってももう意味がないと私は思い、歩くことにした
「あー、もうびしょびしょだよ」
『だねー…なんだか寒くなってきた』
「そうか?寒いなら俺の家で少し暖まるか?」
『え?いいの?!でも、キヨの家にはかなりお世話になってるからこんな時までお世話になるのも…』
私がうーんと唸っていたら、キヨは私の手を引いて半ば無理やりキヨの家に連れて行かれた
『うわっ!って、キヨ!わかったから、もうちょっとスピード落として!!』
走っているキヨはとても早くて、私はついて行くのに必死だった
『おじゃましまーす…』
「とりあえず、タオルとか持ってくるわ」
『わかった』
そういってキヨはタオルとかを取りにどこかへ行ってしまった
その間に私は濡れていた制服の上着を脱いだ
かなり濡れているようで、髪からは雫が滴り落ちるくらい濡れていた
「ほら、タオル」
『ありがとう』
キヨはタオルと一緒に私の着替えまで用意してくれた
「悪い、サイズとかわからなかったから適当に俺の服持ってきたけどそれでいいか?」
『うん!大丈夫だよ!ありがとう!』
私は、そそくさと着替えてキヨの部屋に向かった
『おまたせ〜!』
「おう」
特にすることも無いので、沈黙がしばらく続いた
するとキヨがいきなり立って、キッチンへと歩いていった
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作者名:キルト | 作成日時:2019年12月16日 17時