トリップ少女は分からせたい。【鬼滅の刃】

なな！ ページ12

なんだか長い夢を見ていたようで、







とは、思ってたけども…！！！！！


貴｢ここまでってことある？？！！｣

炭治｢(凝視｣
(あ、Aだー……Aぇ？！？！)






前方車両に行けば、
丁度煉獄さんが戦い始めた頃だった。

いや待って早い早すぎる！！







落ち着け、まずは相手をよく見ろ。






…



うん、キモイ(違う)





縣｢ちょっと、なんでここに…？！｣

貴｢どぅえ？！？！｣





いや、逆になんでここに縣ちゃん？？？！！！

ふざけんな予想外起きたら死ぬよ？？！！(キレ)




よくよく見れば、炭治郎の隣に縣ちゃんが。
彼を庇うようにして立っていた。
これは…え、ふたり恋仲？(違います)

──っじゃなくて、









煉獄さん煉獄さん煉獄さん！！！！！！









視界に闘う彼を捉える。

良かった、まだ生きて──







縣｢お前なんか死ねばいいのに｣







ﾄﾞﾝｯｯｯ


…、え？









煉獄｢なｯｯA──？！？！｣

猗窩｢構わん。
その女諸共──｣









傾く視界。

迫り来る攻撃。

泣きそうな煉獄さんの瞳。









ああ、違うんだよ煉獄さん──




私、貴方に笑って欲しくて──









ﾄﾞﾝｯ 煉獄｢な、にをッ｣





最後の力を振り絞り、そのまま彼にタックルした。

少しでもいい、今を変えて、

その先の未来が、少しでも変われば──









刹那、右ポケットから光が零れた。









・









・









・









・








ﾄﾞｻｯ

宙を舞い、地面に叩きつけられた体が痛む。
しかしそれより、一面を照らすこの光は…



あたた、かい…

これは…








貴｢あま、て、らす…｣








暖かさに滲むように、
私の意識も溶けていった。






・






最後に聞いたのは、

愛しいあの人の──









｢AッA、なんでこんな無茶なことッ｣









ああ、泣かないでよ…

私あなたにも笑っていて欲しくて…ねえ…









・









''知ってるか？昔の話だ''




''ある所に鳥がいてよ''




''そいつは高く飛べるのがたいそう自慢だったそうだ''




''だがある日、そいつは突然姿を消した''




''…何故だか分かるか？''




''太陽に近づきすぎて、体が燃えちまったのさ''




''そしてそいつは、もう二度と──''









・



貴｢む、ぃちろ……｣






ﾎﾟﾛ…


涙が一筋、伝った。

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