秋元詩郎に弱みを握られる女の子の話

34話 ページ34

部屋に戻ったAはベットに寝転がり

秋元の言葉が頭の中で再生される。














「つ、付き合ってなんて、……初めて言われた…………あれが告白ってやつなのかな……」

ポツリと独り言をこぼす。






(返事しなきゃダメ……だよね？)












ふとAはあっ……と、ある事を思い出す。














(しばらく会えなくなるって……いつなんだろう……)





あの日以来毎日会うようになったので、

忘れかけていた。







(でも……しばらく会えなくなるってだけで、一生会えなくなるわけじゃないよね……)








「って……私なんでこんなにあの人の事が気になるの……」
















(……好きなのかな……秋元さんの事……)







すると……





ﾌﾞｯｰﾌﾞｯｰ

スマホの着信が鳴る







「うわっ！びっ……くりした〜……誰？」



スマホを手に取り画面を見ると、







「あ……唯か……」




応答ボタンを押す







「もしもし……」




『あ、A？今暇？』



「え？まぁ……暇だけど……何？」



『ゲームしない？リタと三人で』



リタ、と言うのはよく一緒に遊ぶフレンドだ。



ゲーム友達からリア友にまで発展したゲーム仲間。




(ゲームかぁ……そういえば最近色んな事があり過ぎてやってなかったかも……)



断る理由も無かったので、





「ん……やろうかな……」



『おっけ〜、じゃパーティ送っとくね〜』


電話が切られる。



ベットから起き上がり

「私も準備しよ」



















『三人でゲームすんの久しぶりじゃない？』


『だね〜』




「最近やってなかったからね」








久しぶりにやったゲームは楽しかった。


『あ、てか配信しよ〜』


『おっけ〜』


「ん〜了解」





『よし……おけー配信つけたよ〜』



リタが配信をつける。



最初こそ誰も見てなかったが、時間が経つと数人のフォロワーが見に来た。





すると……







一人の初見の方が見に来てくれた。





リタがそれに気づき、





『あ、初見さんいらっしゃい〜い、つまらん配信だけど見ていってね〜』



『つまらん配信て笑』












数分が経ちふとコメント欄を見てみると、






[ナナシちゃん声可愛い]



初見さんからのコメントがきていた。


ナナシとはAの事だ。

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