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28話 ページ28

その紙には電話番号が書いてあった。

断ろうと思ったのだが、断れず受け取ってしまった。



『あ、ありがとうございます……!あ、後ここの料理すっごく美味しいです…』

作ったのはAじゃないが、そう言って貰えるのは普通に嬉しい。Aはふわりと笑い、

「ありがとうございます…… 」
笑顔でそう伝える。

その笑顔を見た男は顔が赤くなる。

すると先程からその様子を眺めていた、友達であろう2人が
『良かったな〜、受け取ってもらえて』
『受け取ってくれたって事は多少脈アリなんじゃね?』

『バカ…!やめろよ…』
などと話していた。
















…………その様子を秋元が見ていたなど知らずに。










だいぶ、客が減ってきたが問題である秋元はまだいる。

気づかれないようにそっと秋元の方を見ると、
何だか、つまらなさそうな顔だった。


(…?どうしたんだろう…)


出来ればあまり会いたくない相手だが、
見た事ない表情なので、少し気になってしまう、

長く眺めすぎたのか、パチリと目が合ってしまった。

(やば……!)

すぐに目を逸らした。

すると秋元がもう黒髪の男に何かを伝え、席を立つ。

Aがいる方向へと足を進める。

(え、嘘、こっち来てる?)


そしてAの前で秋元は足を止める。


『店員サン』


どう見ても私に話しかけている。

「……は、はい」

(な、何?何言われるの?)

少し身構えてしまうA。


秋元はニコ…と笑い。


『トイレってどこにあるの?』


意外な事を聞かれた。


聞かれたはいいが、……この男ほんとに場所が分からないのだろうか、

この店のトイレは店に入ってすぐ右のわかりやすい場所にある。来店したらすぐに分かると思うが…
今までトイレの場所など聞かれたこと無かった。

わざとなのか、本当に分からないのか、


「あ、えっとあちらの出入口の…」


『ん〜?わかんないなぁ、案内してよ』

ニヤニヤとした顔でこちらを見つめる。

(絶対わざとだ…!)

だが、相手は一応客だ。

「わかりました……」

秋元に背を向け歩き出す。

後ろから秋元が着いてくる。


そして店の出入口の目の前に来た時だった、













秋元がAの腕を掴む。


「えっ」

そのまま外へと出る。








秋元が連れて来たのは店と店の間の路地裏。



そして、秋元は手を離し、Aと向かい合う。


秋元は無表情だった。Aは何故か、その無表情が少し怖かった。

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志貴(プロフ) - 悠さん» 悠様、コメントありがとうございます!いつも見て頂きありがとうございます! (2022年12月14日 18時) (レス) id: 7260f26da8 (このIDを非表示/違反報告)
志貴(プロフ) - そして、43話のセリフについてですが、特にこれといった元ネタは無いです笑どう言わせようか悩んでた所、ふと思いついたのがこのセリフでした笑 (2022年12月14日 18時) (レス) id: 7260f26da8 (このIDを非表示/違反報告)
志貴(プロフ) - コノさん» コノ様、いつも見て頂き、ありがとうございます(*´艸`*)♡コノ様のコメント、励みになります( *´꒳`*) (2022年12月14日 18時) (レス) id: 7260f26da8 (このIDを非表示/違反報告)
コノ - そして43話のん?と聞き返してくるのとお預け?と言うセリフ、とっても好きです!個人的にん?て聞き返してくる人好きなので是非推しに言ってほしい!これらのセリフなんですが何か元になったお話だったり参考にされたお話とかあったりしますか?! (2022年12月14日 15時) (レス) id: d4a3ef37b3 (このIDを非表示/違反報告)
コノ - いつも見てます〜!!これほんっと好き!秋元の飄々としていながら本命である夢主に対して実は真剣な所がめちゃくちゃ解釈一致だしその表現がめちゃめちゃお上手で素敵です!何度も言うけどこれ!これを求めていたんです!! (2022年12月14日 15時) (レス) @page44 id: d4a3ef37b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:志貴 | 作成日時:2022年11月17日 2時

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