検索窓
今日:6 hit、昨日:11 hit、合計:24,978 hit

26話 ページ26

「はぁ……」











Aには悩みがあった。

原因はあの男、秋元詩郎だ。


あの日以降一度も合わなかったが、
また会ったらどうしようと悩んでいた。






『どうしたの?ため息なんかついちゃって、なんかやな事あった?』

今は唯と昼の休憩中。

「いや、やな事というか、悩みと言うか……」

『悩み?珍しい〜あ、もしかして、こないだオススメした、ホラゲーの進め方が分からないとか?』

「そんなんじゃないよ…なんて言うか、人間関係…」

『人間関係?Aに?…あ、彼氏?』

「だから彼氏なんていないって……」

『え〜でも、こないだデート行ってたじゃん』

「あれはデートじゃなくて、その…実家に帰るから、多少オシャレした方が良いかと思って…」

あれはほんとにデートなどと生易しいものじゃなかった、何よりホテルで襲われそうになったのだ。

だがそんな事言える訳ないので、適当に誤魔化す。




『えー、なんだぁ、そうだったの…』

唯が単純で助かった。

それより、今は別の事が問題だ。

『で、結局なんなの?人間関係の悩みって』

「ん〜、いや、やっぱいいや」

『何よ〜もう、いつもそうやって流してくる…』

「さて、そろそろ仕事戻ろ…」

『え、もう?早くない?まだ10分しか経ってないけど…』

「いや、もういいや…私先に行っ……」

横目で監視カメラを見た瞬間、
仕事に戻ろうという考えはすぐさま消え去った。










「……うん、やっぱりもうちょい休憩しとくわ」

『え、何?今日どうしたの?』

「いや、なんとなく」

もしかしたら、見間違いかもと思ってもう一度監視カメラを見るが、

『あ!イケメン2人組!うわぁ〜やっぱかっこいいなぁ』

唯が見ていたのは、黒髪の男と……秋元だった。



さらに追い打ちをかけるように……





休憩室のドアが勢いよく開き、
『唯ちゃん!Aちゃん!お客さん増えて来たから、お願いできる?』



『あ、はーい!大丈夫ですよー!』


『ごめんね…!休憩してたのに……』





断りたかった。だが、モニターを見ると確かに客の出入りが多かった、
そんな中自分だけ休憩など出来るわけない。

『A、何してんの?早く行こうよ』







「……うん……」

27話→←25話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
34人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

志貴(プロフ) - 悠さん» 悠様、コメントありがとうございます!いつも見て頂きありがとうございます! (2022年12月14日 18時) (レス) id: 7260f26da8 (このIDを非表示/違反報告)
志貴(プロフ) - そして、43話のセリフについてですが、特にこれといった元ネタは無いです笑どう言わせようか悩んでた所、ふと思いついたのがこのセリフでした笑 (2022年12月14日 18時) (レス) id: 7260f26da8 (このIDを非表示/違反報告)
志貴(プロフ) - コノさん» コノ様、いつも見て頂き、ありがとうございます(*´艸`*)♡コノ様のコメント、励みになります( *´꒳`*) (2022年12月14日 18時) (レス) id: 7260f26da8 (このIDを非表示/違反報告)
コノ - そして43話のん?と聞き返してくるのとお預け?と言うセリフ、とっても好きです!個人的にん?て聞き返してくる人好きなので是非推しに言ってほしい!これらのセリフなんですが何か元になったお話だったり参考にされたお話とかあったりしますか?! (2022年12月14日 15時) (レス) id: d4a3ef37b3 (このIDを非表示/違反報告)
コノ - いつも見てます〜!!これほんっと好き!秋元の飄々としていながら本命である夢主に対して実は真剣な所がめちゃくちゃ解釈一致だしその表現がめちゃめちゃお上手で素敵です!何度も言うけどこれ!これを求めていたんです!! (2022年12月14日 15時) (レス) @page44 id: d4a3ef37b3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:志貴 | 作成日時:2022年11月17日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。