幕間『冨岡義勇』 ページ18
義勇さん出なさすぎで。
義勇さん書きたい症候群なので幕間に。
えっと?義勇さんと呉羽が出会ったのが義勇さん15歳?
んで?炭治郎と出会ったのが柱なりたてだから、19でしょ多分。
・・・だよね?
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上からの司令で鬼を狩った後、近くで別の鬼が出たと言われた。
鬼狩りとして躊躇うことなく鴉の道案内について行くと、いかにも弱そうな少女が鬼に向けて模造刀を向けていた。
瞳は怒りに染まっている。
おそらく模造刀では鬼を斬ることは出来ないと理解しているのだろう。怒りに震えながらも慎重に行動しようとしている事が伺える。
(辛うじて人に見えるが、もう異形という言葉が相応しいほど変形しているな・・・あの掴まれている女も助けなくてはもうすぐ死んでしまう)
そう思うや否や義勇はすぐに飛び出し鬼の頸を切り落とす。
掴まれていた女────天寺エリコは義勇の視界では鬼の影にほぼ隠れてしまっており救うならば手っ取り早く頸を斬る方が早かったのだ。
エリコは鬼の手から滑り落ち力なく地面に倒れた。
そして鬼がいなくなったことに安堵したのか呉羽は眠りにつく。
義勇はどうしたものか、と今後の行動について思考を巡らせる。
巡らせ始めると同時に倒れ込んでいるエリコの方から声がした。否、それはエリコ本人の声である。
「ごめんなさい・・・ありがとう、鬼殺の剣士様・・・」
声に覇気はなく、ただ淡々と礼を述べているように聞こえる。
これは彼女の全力なのだが、死を間近とする人間の声など大して大きくない。
エリコは身体を動かす事も辛いのか、義勇の方は見ない。
「呉羽・・・そこの、女の子は、鬼殺の剣士様の家の子なんです・・・きっと、その道に進んでしまう・・・私はもう、死ぬから・・・」
その通りだ。エリコは頭蓋骨を先程の鬼に潰されており、生存確率は絶望的だ。そしてそれは手当してどうにかなるようなものでも無い。
少なくとも義勇では無理だった。
義勇は黙ったままエリコの言葉を聞く。
「死んで欲しくない・・・どうか、守ってあげ・・・て──────」
エリコの言葉はそこで途絶える。
絶命してしまったのだ。
義勇は未だ目覚めない呉羽の方を向く。
呼吸は荒く、身体中から汗が吹き出ている。
(こいつが鬼殺隊に入るまで、果たして何年かかるだろうか)
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かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年8月18日 10時) (レス) id: ba1b78c8bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マドレーヌ | 作者ホームページ:http://aIKtu&souselove
作成日時:2019年8月18日 10時