氷点下の私と君。2 【12歳。】

塗り替え　皆見side ページ9

堤が目を閉じる。


長いまつげに整った鼻、ぷるぷるな唇。



……女子なんてうるさいと思ってたし、好きになることなんてないと思ってた。


でも、まさか堤に落とされるなんて思ってなかった。


……それに、キスを拒否しないってことは、少なくとも嫌われてはいない。


それに頬も紅く染まっているってことは……


いいよな……？そういうことで…





堤に近づきながら目を閉じて、









堤Aの、






柔らかな唇に、






そっと、






重ねた。









顔を離して、表情を伺う。



トロンとした目にちょっとだけ開いている口。さらに紅く染まった頬。


普段の様子からじゃ考えられない顔だ。




……かわいい



『皆見……』




皆「……A…」


ポロッと下の名前が出てしまった。




『……っ！？』




皆「あっ……」



……少し恥ずかしいな…




『いいよ…それでも。


歩との区別も付くし…




……瑛太』







甘い声で言われる。



想楽とは全く違う響きで、胸に残る。






皆「……あぁ…


なぁA……」



『……？』



告白しようと決意した。


深呼吸をする。



皆「俺……お前のこと…


すk 堤「A、大丈夫だったかー？


ってお前か。どうした。」


皆「いや……お土産預かってたから…」


堤「ふーん……


て言うかそろそろ帰った方がいいんじゃね？」


時計をみると19:30だ。


皆「あ…そうだな……」


『……またね。』


皆「あぁ。」









……タイミング…逃した…

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