氷点下の私と君。2 【12歳。】

強い空　貴女side ページ26

歩が学校に行ってから10分ぐらい。



……腹減った。


昨日何も食べてないのにサンドイッチ1個で足りる訳ないでしょ！？



朝食は8時。



…水で頑張ろう。




…今日紲くんに声かけた方がいい？



あーでもめんど。







そんなこと考えていたら思いっきりドアが開いた。



『……っ！？えっ…！？』




想「ｾﾞｪ…ｾﾞｪ…」


……走ってきた？


『あっと……どうした？』




想「少しでいいから瑛太を譲ってよ！！」




………！？



…想楽の顔は今にも泣きそうだ。



……想楽、瑛太のことが…




そうなんだね。



『とりあえず落ち着こう？』



想楽をベッドに座らせて、冷蔵庫にあった苺ミルクを渡した。









…









想「…ごめん」



『ううん。』



想「あ……！？学校…！」



……今さらかい。


『今日は休んで。



って、今日はどうした？』





想「……あ…ごめん…」


『…言いたいこと言って？』




いつも想楽、頑張ってるし、たまには甘やかそう。



想「瑛太のこと好き……なの…」


『…うん』



想「でも…瑛太は最初カコが好きで……小日向と付き合う前から…」


『…その頃から想楽は…』


想「…うん。好きだった。


でもカコが小日向と付き合って、少し落ち込んでたから…


Aが来て瑛太は吹っ切ることができたの……」


『…うん』


想「瑛太が立ち直れたのは嬉しいよ。嬉しいの。


…でも……ッ」



……本当にいい子だ、想楽は。




『……私ね、告白されたんだ…』




想「……そうなんだ…



…やっとできたんだね……」



……強がり…



『想楽。』



想「うん……？


………！」



想楽を優しく抱きしめた。

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