_335 - hokuto side - ページ36
＿＿＿＿2021年9月末
恋マジの撮影が始まった。
彼女は先月から別の連続ドラマと映画を並行して撮影していて、11月になればもう1つ映画の撮影が始まると話していた。
「 A？……おーい、A。」
『 ……っ、あ、ごめん、』
「 お風呂のお湯たまった。」
『 ん…ありがと。』
撮影中、彼女はいつも通りで。
3つの作品を同時に撮っているのに、よく混乱しないよなぁといつもながらに感心する。
………が、家に帰ると様子は一変。
ぼーっとしてることが増えた。
それに、俺の目を見て話さなくなった。
触れようとすると避けるみたいにして流され、疲れてるのは分かるけど…そういう行為もしばらくしていない。
洗面所からドライヤーの音が聞こえて、止まって、真っ直ぐ寝室に入っていく彼女。
そっとドアを開けて名前を呼んでも返事はない。
ベッドに腰掛ければギシッと軋む音が部屋に響く。
「 ………A？」
髪を撫でるとビクッとしてまた「ごめん」と言う彼女は、、彼女じゃない。
どんなに作品が重なっても、役の切り替えが出来るのが彼女の凄いところだ。
家に帰れば“AA”に戻っていて、こんな上手にスイッチの切り替えは俺には出来ない…と尊敬さえしている。
……だけど、今俺の目の前に居るのは“AA”じゃない。
坂口くんとのドラマ…明葉だっけ。
めちゃくちゃハツラツとした役だって言ってたよな。
てことは桃李くんとの映画…？
「 ……………さら、さ？」
前に台本をチラッと見た時に確認した役名を呼んでみると、背中を向けていた彼女がゆっくり起き上がって、俺と目を合わせる。
「 ……っ、」
久しぶりに合った大きな瞳は、やっぱりAじゃなくて、今一緒にやっているドラマの“純”でもなくて、俺の知らない彼女だった。
『 ほく…と、ごめん、私、、』
「 A。」
『 ん… 』
「 A。」
『 ……うん？』
「 A………Aっ、A……っ、」
何度も、何度も何度も彼女の名前を呼ぶ。
震える彼女の肩を抱き寄せて、髪を撫でて、背中を優しくぽんぽんとしてあげればすすり泣く声が聞こえた。
「 Aっ…？どうしたの。」
『 役が…抜けなくて、こんなの初めてで、役から役にはスイッチ出来るのに……家に帰ってきた瞬間、今の自分が誰なのか分かんなくなって、、』
こんな彼女は出会ってから初めて見た。
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るる(プロフ) - リントさん» ほろ酔い彼女ちゃん書くの楽しかったです♡またいつでもリクエスト頂けたら丁寧に書くのでよろしくお願いします((((〃･ω･)ﾉ♡ (2022年4月13日 7時) (
レス) id: f19a959cc8 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - きまさん» ほくとくんがたくさん番宣出てくれて作者も幸せいっぱいの気持ちでお話を書けてます(；；)♡これからもイチャイチャさせまくります！！！！！笑 (2022年4月13日 7時) (レス) id: f19a959cc8 (このIDを非表示/違反報告)
リント(プロフ) - うわぁぁぁあ！！！！ツマミになるナントカ…かいていただき本当にありがとうございます！！表情筋デロデロで読んでましたw (2022年4月7日 20時) (レス) id: 190cc03b9e (このIDを非表示/違反報告)
きま(プロフ) - 番宣期間たくさん2人がイチャイチャしてるのを見れて嬉しいです！大変かとは思いますが、これからも楽しみにしています♡ (2022年4月4日 22時) (レス) @page31 id: f0d962c024 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - Reeennaaaさん» なぁちゃんです！主演女優とのラブシーンを目の当たりにして嫉妬しちゃう彼女ちゃんも書きたいなぁと思って書き始めてみました(o^^o) (2022年3月23日 15時) (レス) @page14 id: f19a959cc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るる
| 作成日時：2022年3月12日 9時
