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プレゼントは用意してなくて、北斗は欲しいものがあるみたいでそれが何かを聞くと体が離れる。
『 ん?なに?』
じっと見つめられて、無言のままの北斗。
「 目瞑って、」
キスでもされるかな、と思ってドキドキしながら目を瞑ると北斗の手が私の右手に触れる。
「 開けていーよ。」
目を開けると、左手の小指に光る指輪
『 えっ……………… 』
「 誕生日プレゼントは、この指の予約させて下さい。」
左手の薬指に触れながら、くしゃっと笑う北斗。
「 今はまだこの指だけど…………いつかちゃんとプロポーズするから。」
『 ………ばかっ、私がプレゼントされてどーすんの。北斗の誕生日なのに。』
「 いーの。」
あともうひとつ、と言って自分のバッグから小さな箱を取り出して渡してきた。
『 ねぇ、私今日誕生日じゃないんだけど、』
「 いーんだってば。うるさいな、早く開けなさいよ。」
箱を開けると、北斗が持っている物と同じバングルだった。
『 これっ、』
「 滝沢くんが出てたドラマでヒロイン着けてたやつでしょ?ずっと欲しいって言ってたから。あ、ちなみにその指輪も俺と同じやつ。」
『 ほんっとばか、、』
北斗は左手の薬指には絶対に指輪はしないって決めていて、私は左手のどの指にも指輪は着けていなかった。
『 ありがと。』
「 それつけて番宣とか出てみて?」
『 匂わせかって炎上する。』
「 いーじゃん。」
ご飯が出来上がって一緒に食べて、寝る準備をしてベッドに入ればもう2時。
『 北斗。生まれてきてくれてありがとう。』
「 こちらこそありがとう。」
北斗から指輪をプレゼントされたのは初めてで、いつか左手の薬指にも、、と考えると心が温かくなった。
『 おやすみ、』
キスをして、目を閉じた。
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美紀(プロフ) - 移行おめでとですコロナに気をつけてくださいね (2021年11月26日 0時) (レス) id: 3abf21e40c (このIDを非表示/違反報告)
きま - 続編おめでとうございます!これからも楽しみにしています♪ (2021年6月23日 22時) (レス) id: f0d962c024 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るる | 作成日時:2021年6月23日 11時